共生発光を行う魚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 08:59 UTC 版)
共生発光を行う魚の発光器は発光バクテリアが侵入するために発光腺は必ず消化管のある部分か肛門付近に開いているため「開孔式」と呼ぶことがある。それに対し自力発光を行う発光器は「閉鎖式」と呼ばれる。 マツカサウオ Monocentris japonica の下顎前端にある発光器は発光バクテリア Vibrio monocentris による共生発光を行う。深海魚以外の発光器の多くは共生発光を行う。ホタルジャコでは共生発光器(発光腺)を体内の深部(腹部の筋肉中)に持ち、魚体の下半分の左右の筋肉が乳白色の半透明であるため、間接照明効果を生じる。そして導管によって肛門に開孔する。ヒイラギの仲間では食道を発光腺が取り巻き、短い管で食道と胃の境に開孔している。発光腺の後方には反射層およびレンズがあり、暗所では魚の下半部が明るく見え、生時は光を明滅することができる。トウジン Caelorinchus japonicus などソコダラ科の多くの種が腹部に縦走した細長い発光腺と導管をもち、その後端が肛門直前に開孔する。ソコダラ科のニホンマンジュウダラ Malacocephalus laevis などは肛門の前方に発光する2個の黒い窓があり、その内部に発光腺をもつ。
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