公正な交換? Fair Exchange?
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 23:54 UTC 版)
「変化の風」の記事における「公正な交換? Fair Exchange?」の解説
過去の人物と精神を交換できる機械「一時転移機」を発明した男がいた。話を聞いた男の友人ハーブは、ほとんど失われた曲「テスピス」を生で聴きたいと思った。それは今では、コーラスひとつと、バラードひとつだけしか残っていない。そして可能であれば譜面を手に入れ、それを貸金庫に長期間預けることができれば、現代に戻ったときに見ることができる。ハーブは1871年の株式仲買人と精神交換し、3回もテスピスを聴いた。最後のときには楽屋に忍び込んで、譜面を手に入れたが見つかってしまった。現代に帰ってきたハーブは、テスピスのレコードや譜面が売られていることを知った。自分は譜面を残せなかったのになぜかと訝しがったハーブは音楽の歴史を調べてみた。テスピスの作曲者は、人気が出ないことから譜面は出版しないつもりだった。だが株式売買人による窃盗未遂が起こったので、盗まれるほど人気があるならばと、出版することになったらしい。ハーブは歴史を変えてしまったのだ。その代償にハーブが失ったものとは……。
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