低酸素後ミオクローヌス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 09:53 UTC 版)
「低酸素脳症」の記事における「低酸素後ミオクローヌス」の解説
低酸素後ミオクローヌスとしてはLance-Adams症候群(LAS)とミオクローヌスてんかん重積状態(MSE)の2つのタイプが知られている。 ミオクローヌスてんかん重積状態(MSE) 急性型低酸素後ミオクローヌスである。MSEは心肺停止による昏睡患者の約30%に認められる。全身性のミオクローヌスが心肺停止後平均12時間で出現し30分から31日間持続する。多くは治療抵抗性である。発症のオンセット以外に高度の意識障害で起こるという点がLASと異なる。予後不良例が多い。剖検例では大脳皮質、小脳、海馬、大脳基底核、視床に神経細胞の脱落が認められる。 Lance-Adams症候群(LAS) 慢性型低酸素後ミオクローヌスである。意識が回復してから数日から数週間後に四肢、体幹、顔面に出現し長時間持続する。このミオクローヌスは静止時、睡眠時にはみられず、姿勢、動作時に出現、増強する。音刺激、痛覚刺激など感覚刺激でも誘発される。LASでは知能は比較的保たれるが失調を併発しやすい。また頭部MRIで特異的な所見はない。
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