代数的ヘッケ指標
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 21:24 UTC 版)
代数的ヘッケ指標(algebraic Hecke character)とは、ヘッケ指標のうちで像がある代数体にふくまれるものをいう。代数的ヘッケ指標は、ヴェイユにより1947年にタイプ A0 の名前で導入された。その指標は、類体論や虚数乗法論の中に現れる。 たとえば E を代数体 F 上定義された楕円曲線で虚二次体 K による虚数乗法を持つものとする。S を K の素点のうち E が悪い還元をもつ素点と無限素点をすべて集めた集合とする。このとき K の代数的ヘッケ指標 χ が存在し、p を S に属さない素点とすると値 χ(p) がフロベニウス自己準同型の固有多項式の根であるという性質を持っている。このことから、E のハッセ・ヴェイユのゼータ函数は、χ とその共役の 2つの L 函数の積であることがわかる。
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