交配種(F1品種)の採種栽培
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 06:09 UTC 版)
「タマネギ」の記事における「交配種(F1品種)の採種栽培」の解説
母本選抜の方法や注意点などは固定種と同様である。タマネギの交配種の採種には、雄性不稔という正常な花粉を作れない突然変異系統を用いる。不稔の性質は母から子へ伝わるため、不稔の個体に正常な個体の花粉を着けてやれば不稔個体の繁殖が行える。Aという品種の花粉を不稔個体に交配して採種し、その子世代にAを再度交配する。そこから得た孫世代に再度Aを交配する。同様の交配を繰り返すことで、Aにそっくりな不稔系統「a」を得られる。雄性不稔になったaと、正常な花粉を作れる品種B(花粉親)を並べて開花させれば、ミツバチによってBの花粉がaに交配されて結実する。十分に交配が済んだら、交配用の品種Bは不要なので刈取り、または抜き取って処分させる。市販されている交配種は不稔であるが、正常な花粉を交配してやれば交配種からの自家採種も可能である。しかし、交配に用いた花粉親に近いものとなる。また、その子・孫世代も不稔であるため、採種のたびに花粉親に近づいていく。
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