亜社会性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 00:30 UTC 版)
メスは食草の葉裏に卵塊を生み付けると、その上に跨るようにして静止する。そのまま、一齢幼虫が孵化し、二齢となって移動し始めるまで、そのまま守り続ける。台湾の観察例では、雌成虫はそのまま死亡したと言うが、石垣島の観察例ではその場を立ち去ったという。この間、メスは近づくものに対して、体をその方向に傾け、その接近を妨げる行動を取る。また、沖縄本島での湊 (1990) の観察では、高温下で、前脚腿節から出た粘液を口吻でくっつけるのが観察されている。逆に、天敵に対する防御の様子は観察出来なかったという。 このほか、台湾の観察例では、実験的に抱卵中のメスを他個体も卵塊に移動しても抱卵したこと、抱卵中のメスを幼虫群の上に移動させてもそのまま保護したこと、また抱卵前のメスを卵塊に置いても抱卵しなかったこと、抱卵中のメスを他に移動させた場合、しばらく静止した後に移動していったことが確認されている。石垣島での観察例では、発泡スチロールで作った疑似卵塊も保護の対象になったことが観察されている。
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