二量説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 04:13 UTC 版)
集量論、因明正理門論の2本において、二つの量(=判断規範)によって正しさを確認するとする。 現量 認識の正しさを判断する規範 比量 論理の正しさを判断する規範 陳那まで、仏教においても聖教量という判断規範を立てていた。たとえば経典などのように、絶対者の言葉はそれだけで判断規範であったが、それを完全に否定し、経典にあるから正しいのではなく、正しいことが説かれているから規範とすべきであるとして、それまでの三量説を捨て、二量説を立てた。 さらに、現量と比量において、それまで比量を上位としていたが、言葉を基とする論理を使う比量より、仏のさとりは言語を超えたところにあり、それがもっとも正しいものであるので、現量を上位におき、言葉でそれを伝えて経典は二次的なものであることを論証している。
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