二分間の冒険
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/06 00:51 UTC 版)
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二分間の冒険 | ||
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著者 | 岡田淳 | |
イラスト | 太田大八 | |
発行日 | 1985年4月 | |
発行元 | 偕成社 | |
ジャンル | ファンタジー | |
国 |
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シリーズ | 偕成社の創作 | |
言語 | 日本語 | |
ページ数 | 237 | |
受賞 | うつのみやこども賞 | |
コード | ISBN 978-4-03-635250-0 | |
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『二分間の冒険』(にふんかんのぼうけん)は岡田淳による児童文学。「日本屈指のファンタジー小説」と称される[1]。
概要
「魔法の世界」に迷い込んだ主人公の小学生が、竜と戦う王道のファンタジー小説である[2]。1985年の発売以来、多くの子どもたちに読み継がれている作品である[1][2]。
「若さと老い」、「時間」をテーマにしており、読者は読み進めながら主人公と一緒に考えて「なぞかけ」の答えを探すことになる[2]。
発行部数は35万部を超えており[要出典][いつ?]。
あらすじ
![]() | この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
体育館で作業をしているときにかおりが「とげぬき」を拾い、悟は作業をサボれると喜んで「とげぬき」を届けに保健室に向かう[3]。先生からは2分間以内に戻るよう言われた[3]。
保健室への途中、悟は黒猫のダレカと出会う[3]。ダレカは、悟の持つとげぬきで見えないトゲを抜いてくれと頼み、代わりに悟の願いをかなえるという[3]。考える時間が欲しかった悟は、その旨をダレカに言うと、ダレカはそれが悟の願いだとして、悟を魔法の世界へと送り込んでしまった[3]。
現実世界に戻るには、魔法の世界のどこかに隠れているダレカを探し出すことであった[3]。この魔法の世界では悟が老人になるくらいの時間が経っても、現実世界では2分間が過ぎるくらいだという[3]。ダレカは、自分は「魔法の世界でいちばんしたたかなものの姿をしている」というヒントを残して姿を消した[3]。
深い森の中で、悟は同じ学校の6年生10数人と合流するが、彼らは顔や名前が同じでも別の世界の人間であり、誰も悟のことを知らなかった[3]。この世界では2か月に1度、子どもが2人で「竜の館」へ行くことになっているらしい[3]。竜と戦うため、あるいは竜のいけにえになるためだった[3]。悟は、その役割をかおりと共に押し付けられてしまう[3]。
「竜の館」では男女30組の子どもたちが集まっていて、毎晩1組ずつ、竜と対決するのだった[3]。
登場人物
書誌情報
- 単行本:偕成社、1985年、ISBN 978-4-03-635250-0
- 文庫本:偕成社文庫、1991年、ISBN 978-4-03-651880-7
オーディオドラマ
NHK-FM放送の『青春アドベンチャー』枠で、2012年9月24日から同年10月5日に全10回のオーディオドラマが放送された。各話15分[4]。2015年10月19日から同年10月30日に再放送されている[4]。
- スタッフ[4]
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- 脚色 - 佐藤ひろみ
- 演出 - 木村明広
- 技術 - 山田顕隆
- 音響効果 - 佐藤あい、武生壮史
- 選曲 - 石原慎介
- 出演[4]
- 田村睦心、桑島法子、今井朋彦、清水綋治、壤晴彦、高戸靖広、鈴木真仁、浅野真澄、渡辺明乃、川澄綾子、日野未歩、杉浦奈保子、油井昌由樹、光枝明彦、若林哲行、宮内順子、三谷悦代、藤元英樹、平林靖子、薬丸夏子
舞台化
2019年に舞台化され、KAAT神奈川芸術劇場にて「KAAT キッズ・プログラム」の一環として上演された[1]。
2020年7月にも「KAATキッズ・プログラム2020」の一環として上演が予定されていたが、コロナ禍の影響で中止となった[5]。代わりに、2019年公演のダイジェスト映像と「二分間の冒険」の世界を体験できるクイズ映像「ダレカハドコダ」が、2020年9月30日までの限定でKAAT神奈川芸術劇場のYouTubeチャンネルにて公開された[5]。
出演・スタッフ
以下は、2019年版の情報。
- スタッフ
- 出演
- 声の出演
出典
- ^ a b c d ““たった二分間で冒険!?” 日本屈指のファンタジー小説「二分間の冒険」がKAATにて開幕!”. チケットぴあ (2019年8月21日). 2025年5月6日閲覧。
- ^ a b c d e 「「二分間の冒険」岡田淳、偕成社」『読売新聞』2024年6月22日。2025年5月6日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m “二分間の冒険”. 6年生におすすめの本. 家庭学習研究社. 2025年5月6日閲覧。
- ^ a b c d “二分間の冒険(再)(全10回)”. オーディオドラマ過去作品アーカイブ. NHK. 2025年5月6日閲覧。
- ^ a b “山本卓卓演出、百瀬朔出演「二分間の冒険」ダイジェスト&クイズ映像を公開”. ステージナタリー (2020年8月26日). 2025年5月6日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l “山本卓卓と百瀬朔にインタビュー KAATキッズ・プログラム『二分間の冒険』で「冒険」の意義を現代に問う”. SPICE. イープラス (2019年8月1日). 2025年5月6日閲覧。
外部リンク
- 〈いちばんたしかなもの〉を探す冒険『二分間の冒険』 - 偕成社のウェブマガジン Kaisei web
- 二分間の冒険のページへのリンク