主人とトラさん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 02:02 UTC 版)
主人は当てにならない番頭を置いておいて、鳶頭のトラさんを呼びに行った。虎だから猫より強いだろうという期待があったためだ。トラさんはやたら威勢のいいおにいさんで「世の中に怖いものなどない」と豪語する。主人は風呂場の金魚鉢の猫を追い出すよう命ずる。トラさんは風呂場で猫と争った挙句、悲鳴を上げた。主人が風呂場に駆けつけると、棚は破壊され、金魚鉢は真っ逆さまにひっくり返り、トラさんは金魚鉢の水を頭からかぶって気絶している。主人がたたき起こすと、トラさん曰く「猫に襲われて、心臓をかじられた。これは私の心臓のかけらです」と手の中に入っていたものを主人に見せる。びっくりした主人は、トラさんの手の中にあるものを見て二度びっくりした。「トラさん、それ金魚じゃないか、そんなに握ったら死んでしまうよ。どうしたいトラさん、早く猫を捕まえておくれ」と改めて主人は頼む。今度はトラさんは「猫は怖いから嫌です」と打って変わって弱気である。 主人「猫が怖いって、おまいさんトラさんじゃないか」 トラさん「名前はトラですが、いまはこのとおり『濡れねずみ』になりました」(サゲ)
※この「主人とトラさん」の解説は、「猫と金魚」の解説の一部です。
「主人とトラさん」を含む「猫と金魚」の記事については、「猫と金魚」の概要を参照ください。
- 主人とトラさんのページへのリンク