中央銀行による国債購入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 05:34 UTC 版)
中央政府が発行した国債を中央銀行が直接引き受けることは財政規律や通貨安定を損なう恐れがあるため、各国でそれを避けることを目的に、中央銀行の直接引き受けについて一定のルールが設けられている。 日本における財政法第5条のように、中央銀行が国債を直接引き受けることは原則として禁止している国が多いが、中央銀行が市中から購入することは広く行われている(公開市場操作)。 2010年11月にアメリカのFRBは、8ヶ月間で総額約50兆円(約6000億USドル)の米国債を買い取る決定をした。その際にFRB議長であるベン・バーナンキは、この国債の引き受けの目的を「長期金利の上昇を抑制するため」と述べている。 経済学者のミルトン・フリードマンは、国債の中央銀行引き受けを「当局が勝手にできる増税」とし、国債引き受けでインフレにしてしまえば、通貨価値が目減りするため、国民から徴税するのと同じこととなり、増税幅が物価上昇率に束ねられて事前に決められずによくないと批判している。
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