不応期
不応期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/30 10:23 UTC 版)
この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2023年5月) 翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
|
不応期(ふおうき、英:Refractory_period)とは、被刺激性組織や細胞が興奮を起した時に、その直後に続く第2刺激では興奮が起きない短い期間[1]。
正常より小さな活動電位の起こる時期を相対不応期(そうたいふおうき)[1]、被刺激性組織や細胞が興奮を起した時に、どんなに強い刺激にも応じない時期のことを絶対不応期(ぜったいふおうき)という[2]。
ヒトにおける役割
ヒトを例に挙げると、心筋における絶対不応期の長さは他の筋肉(ここでは骨格筋を例に出す)が1msecぐらいであるのに対し、約150msecと長い。
これは、心臓が引き続いて強い刺激が与えられても絶対不応期のために収縮することがないため、血液を規則正しく拍出することができる[3]。
脚注
- ^ a b 『不応期』 - コトバンク
- ^ “興奮の発生と伝導|生体機能の統御(1) | 看護roo! カンゴルー”. 看護roo! (2016年2月21日). 2023年5月28日閲覧。
- ^ “心臓の構造と特性|循環 | 看護roo! カンゴルー”. 看護roo! (2016年7月22日). 2023年5月28日閲覧。
不応期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/12 08:46 UTC 版)
次に、活動電位は不応期と呼ばれる刺激に反応しない期間に移る。不応期はNa+チャネルが不活性化状態となっているために生じる。詳細は後述。 不応期は一方向への活動電位の伝導を保証する。不応期がなければ原理的には活動電位は軸索の両方向へと伝導が可能である。しかし実際には活動電位の伝導方向の後ろは不応期となっているため、活動電位の「逆流」が起こらないようになっている。
※この「不応期」の解説は、「活動電位」の解説の一部です。
「不応期」を含む「活動電位」の記事については、「活動電位」の概要を参照ください。
不応期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 17:04 UTC 版)
不応期はNa+チャネルが不活性化状態となっているために生じ、便宜上、絶対不応期と相対不応期にわけられる。 絶対不応期はいかに電位が変化しようとも活動電位が発生しない期間をいう。これはほとんどすべてのNa+チャネルが不活性化状態となっているためである。 相対不応期(絶対不応期の次にくる)は、強い刺激を与えれば活動電位の発生がおこる期間をいう。活動電位が発生しづらくなっている原因は二つである。一つ目の原因として、細胞がまだわずかに過分極の状態にあることがあげられる。これは、K+の透過性が静止状態のときと比べ大きなままであるためである。このため、閾値に達するためにより大きな電位変化が必要となる。もう一つの原因は閾値自体の上昇にある。これは、いくつかのNa+チャネルがいまだに不活性であるためである。 よく誤解されるが、Na+/K+ポンプは電位の変化には寄与しない。Na+/K+ポンプは濃度勾配を維持することにより静止電位の維持に寄与する、ということはできるのだが、チャネルと比べるとタイムスケールが長く、電位変化に関わる透過性への影響はチャネルと比べると無視できる程度に小さい。 電位依存性Na+チャネル 電位依存性Na+チャネルは2つのゲートを持つ。Na+はこの2つのゲートが共に開いて初めて細胞内への流入が可能となる。 ゲートの一つは細胞膜の電位に反応して開く細胞質外ゲート(電位依存性ゲート)で、膜が脱分極している間は開き続ける。もう一つの細胞質内ゲート(不活性化ゲート)は通常開いているが、電位依存性ゲートが開くとすぐに閉じてしまう。不活性化ゲートが再び開くのは時間依存的であり、確率的なものである。不活性化ゲートが閉じている間はチャネルが不活性化していると呼ばれ、不応期を生じる主な原因となっている。
※この「不応期」の解説は、「活動電位」の解説の一部です。
「不応期」を含む「活動電位」の記事については、「活動電位」の概要を参照ください。
「不応期」の例文・使い方・用例・文例
- 筋繊維の不応期
- 不応期のページへのリンク