上泉流系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/01 21:50 UTC 版)
小笠原氏隆より上泉信綱が伝授されたが、信綱は新陰流剣術の開祖として知られるが、軍学にも新たな工夫を加えた。信綱は養子の秀胤に『訓閲集』を授け、秀胤は岡本宣就に授けた。岡本宣就は『訓閲集』にさらに呪術的な内容を追加した。(一般にこの系統の軍学は「氏隆流」とも「上泉流」とも呼ばれているが、宣就は免状に「小笠原流軍法」と記している) 宣就は、甲州流を開いた小幡景憲に上泉流の軍配兵法を伝授し、景憲から甲州流軍学を伝授されたとされる。また、宣就は彦根藩家老となり、彦根藩では幕末まで岡本家が藩主に『訓閲集』の講義を行った。 『訓閲集』は複数の伝本が現存するが、その大部分が岡本宣就を経ている。 信綱から高弟の疋田景兼に伝えられたとされる熊本藩の林家が所蔵していた『訓閲集』は神秘思想的な要素が少ない内容となっている。しかし、この伝本は現存する他の『訓閲集』の十分の一程度の分量しかなく、意図的に迷信的な内容を削除したものかどうかは不明である。
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