上国石とは? わかりやすく解説

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上国石(Jokokuite)

上国石
北海道檜山郡上ノ国町上国鉱山
Mn2+SO4.5H2O 画像の幅約3.8cm

薄いピンク色をした上国石の標本です。
鉱山坑内にできた鍾乳石として産出した鉱物で、内部含まれる
結晶水不安定なため、室内放置するスズミカイト(Szmikite)
やイレサイト(Ilesite)に変質してしまいます
1977年東北大学南部松夫氏らによって北海道の上鉱山
発見され鉱物です。

上国石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/23 00:26 UTC 版)

上国石
分類 硫酸塩鉱物
シュツルンツ分類 07.CB.20
Dana Classification 29.6.7.4
化学式 Mn(SO4)・5H2O
結晶系 三斜晶系
単位格子 a = 6.37 Å
b = 10.77 Å
c = 6.13 Å
モル質量 241.08 g/mol
モース硬度 2.5
光沢 ガラス
淡ピンク
条痕
比重 2.03
溶解度 水に可溶
文献 [1][2]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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上国石(じょうこくせき、Jokokuite)とは、鉱物硫酸塩鉱物)の一種。化学組成は Mn(SO4)・5H2O 、結晶系三斜晶系[1][2]

産地

性質・特徴

上国石の組成は硫酸マンガン五水和物で、水に溶けやすい。菱マンガン鉱と硫化鉱物の酸化分解によって生じた二次鉱物であり、坑道の壁に鍾乳石状に生じている。不安定な組成であり、湿度が適当でなければ別の鉱物に変化する。湿気が少ないと結晶水を失って四水和物のアイレス石 (Ilesite) や一水和物のズミク石 (Szmikite) に、湿気が多いと湿気を吸って七水和物のマラー石 (Mallardite) にそれぞれ変化しやすい。これらは白っぽい色をしているので、上国石の特徴である淡ピンク色が退色して見える[3]

サイド・ストーリー

上国石は、1976年に、南部松夫らによって北海道の上国鉱山で発見された鉱物である。鉱物として登録されたのは1978年である。鉱物の名前は原産地に因む[3]

脚注

  1. ^ a b c d e f g Jokokuite mindat
  2. ^ a b Jokokuite Mineral Data Mineralogy Database
  3. ^ a b 松原聡 『フィールドベスト図鑑 vol.15 日本の鉱物』株式会社学習研究社、2006年。ISBN 4-05-402013-5 

関連項目




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