上原繁とは? わかりやすく解説

上原繁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/11 09:17 UTC 版)

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上原 繁(うえはら しげる、1947年9月5日 - )は、本田技研工業研究開発部門、本田技術研究所所属の元・上席研究員。ホンダのスポーツカー、NSXの開発責任者として知られる。またインテグラ タイプRの企画開発も担当し、S2000の開発にも携わった。現在は同社を定年退職している。

経歴

東京都練馬区出身。東京農工大学工学部機械工学科卒。1971年に本田技術研究所入社。上原によると、ホンダへの入社理由は「四輪メーカーとしては新興で、やることがいっぱいあって面白そうだから」とのこと。大学時の専攻課程は「車両運動」研究であり、入社後は操縦安定性の研究も担当した[1][2]。なお、ホンダのエンジニア関連の研究員は自らテストドライバーも兼任していくことから、上原も入社時からステアリングを握っており、定年退職するまでそれを続けた。

1970年代半ばから1980年代前半に掛けては、市販車の開発部門の車体運動性能グループに属して、生産モデルに近い車両に“乗り味”を付ける仕事を担当していた。そのなかには「FFライトウェイトスポーツ」という新ジャンルを標榜した初代CR-Xなどもあった。

1985年、その前年から関わっていたUMR(アンダーフロア・ミッドシップエンジン・レイアウト)の研究開発からNSXにつながるプロジェクトの担当責任者となる。NSXの大きさや搭載エンジンは社内事情や市場リサーチなどで二転三転していったが、車そのものの方向性は操縦性(ハンドリング)にこだわったものを目指した。NSX発表当時の売り文句に「世界第一級の動力性能とハンドリングの両立」というものがある。これは上原の意向が強いとされる。

1990年、NSXを発売した後も、より走行性能を向上させたNSXタイプR、オープントップモデルでさらなるボディ補強を必要としたNSX タイプTなどのシリーズ展開の開発責任者を歴任。その後、四輪事業本部に転任し当時販売不振だったインテグラのマイナーチェンジ時の目玉となる、ハイスペックなスポーツグレードであるインテグラ タイプRの企画開発に従事した。NSXとインテグラで上原が企画したタイプRの仕様は、本人が手掛けなかったシビックアコード(欧州のみ、日本ではユーロR)などにも施され、1990年代後半以降のホンダスポーツカーの基本仕様となった。

1995年東京モーターショーで発表したFR駆動のオープンスポーツのコンセプトカーSSMの好評を受けて開発が始まったS2000の開発責任者にも就任し、ホンダ50周年モデルとして1999年に発売された。その後、2002年に7年ぶりに生産を再開したNSX-Rの開発責任者を担当したほか、2007年に発表されたS2000の主に空力面での走行性能を伸ばしたモデル、S2000 TYPE S(北米仕様は、S2000 CR)の開発にも携わる。これが上原の本田技術研究所在職最後に手掛けた車となった。また同時期、経年劣化に強いアルミボディを持つNSXへの有償サービスで、1993年から開始されていたリフレッシュ・プランの体制を強化することにも従事していた[3]

2007年9月5日、本田技術研究所を定年退職。現在は本田技術研究所・社友として、在職時代から担当しているホンダ主催のNSXオーナーズミーティングやNSX Fiestaなどに引き続き出席してオーナー達との交流を図っている。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ SPORTS CAR TALK”. 2009年5月12日閲覧。
  2. ^ 『エンスーCARガイド ホンダNSX』、三樹書房、 33 - 36頁。
  3. ^ SPORTSCARweb | 上原 繁 | 高平 高輝”. 2013年1月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月11日閲覧。

外部リンク


上原 繁(うえはら しげる)

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ぼくの村の話」の記事における「上原 繁(うえはら しげる)」の解説

浩の友人当初は繁も浩と同様に家出することを考えていたが、シルクコンビナート構想空港予定地の一帯養蚕地帯にしようとしていた農林省(現・農林水産省認定事業)の養蚕青年部になった農林省進めた構想基づいて作った3年150町歩桑畑空港建設のためにやめることに悩む。

※この「上原 繁(うえはら しげる)」の解説は、「ぼくの村の話」の解説の一部です。
「上原 繁(うえはら しげる)」を含む「ぼくの村の話」の記事については、「ぼくの村の話」の概要を参照ください。

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