一意性の証明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 03:45 UTC 版)
ある対象が一意性を満たすかどうかを証明する方法は、始めに目的の条件を持つ対象が存在することを証明し、次にそのような対象がもう一つあり(例: a {\displaystyle a} と b {\displaystyle b} )、それらが互いに等しいこと(すなわち a = b {\displaystyle a=b} )を示すことで得られる。 例えば、方程式: x + 2 = 5 {\displaystyle x+2=5} を満たす解が1つであることを示すには、まず少なくとも1つの解、すなわち x {\displaystyle x} を満たす解 3 {\displaystyle 3} が存在することを証明しなければならない。この証明は、単に下記の方程式が成り立つことを確認すればよい: 3 + 2 = 5 {\displaystyle 3+2=5} 。 解が一意性であることを示すために、 x + 2 = 5 {\displaystyle x+2=5} を満たす解が、 a {\displaystyle a} と b {\displaystyle b} の2つ存在することを仮定して解く。 このとき、 a + 2 = 5 {\displaystyle a+2=5} かつ b + 2 = 5 {\displaystyle b+2=5} 。 両方の方程式から等号の推移律により、 a + 2 = b + 2 {\displaystyle a+2=b+2} 。 両辺から2を引くと、 a = b {\displaystyle a=b} 。 となり、 x + 2 = 5 {\displaystyle x+2=5} を満たす解が3の一意に決まることが証明できた。 一般に、ある条件を満たす対象がただ一つ存在すると示すためには、存在性(少なくとも1つの対象が存在すること)と一意性(多くても1つの対象が存在すること)の両方を証明しなければならない。 一意性を証明する他の証明方法として、条件を満たす対象 a {\displaystyle a} が存在することを証明して、その条件を満たすすべての対象が a {\displaystyle a} と等しいことを証明する方法がある。
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