一変数佐藤超函数の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 00:15 UTC 版)
「佐藤超函数」の記事における「一変数佐藤超函数の定義」の解説
前節で述べたような目的は具体的には層係数コホモロジーを考えることで実現することができる。C 上の正則函数全体の成す層を O {\displaystyle {\mathcal {O}}} とするとき、実数直線上の佐藤超函数の全体を一次の局所コホモロジー(英語版)群 B ( R ) = H R 1 ( C , O ) , {\displaystyle {\mathcal {B}}(\mathbb {R} )=H_{\mathbb {R} }^{1}(\mathbb {C} ,{\mathcal {O}}),} で定義する。これは実際、C+ および C− をそれぞれ上半平面および下半平面とすると、 C + ∪ C − = C ∖ R {\displaystyle \mathbb {C} ^{+}\cup \mathbb {C} ^{-}=\mathbb {C} \setminus \mathbb {R} } ゆえ H R 1 ( C , O ) = [ H 0 ( C + , O ) ⊕ H 0 ( C − , O ) ] / H 0 ( C , O ) {\displaystyle H_{\mathbb {R} }^{1}(\mathbb {C} ,{\mathcal {O}})=[H^{0}(\mathbb {C} ^{+},{\mathcal {O}})\oplus H^{0}(\mathbb {C} ^{-},{\mathcal {O}})]/H^{0}(\mathbb {C} ,{\mathcal {O}})} と書き直すことができるが、任意の層について零次コホモロジー群は単にその層の大域切断の全体であるから、この定義によって与えられる佐藤超函数が、ガウス平面全域で正則な函数を加える違いを除いて、上半平面および下半平面それぞれのうえの正則函数のひと組として得られていることが確認できる。
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