ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー
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『ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー』 | ||||
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ミック・ジャガー の コンピレーション・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1968年 - 2004年 | |||
ジャンル | ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | WEA/ライノ | |||
プロデュース | ミック・ジャガー、レニー・クラヴィッツ、リック・ルービン、ビル・ラズウェル、デイヴ・スチュワート、クライヴ・ランガー、アラン・ウィンスタンリー、ジョン・レノン、ジャック・ニッチェ、マット・クリフォード、マーティ・フレデリクセン、ピーター・トッシュ、ロバート・シェイクスピア | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ミック・ジャガー アルバム 年表 | ||||
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『ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー』(英語: The Very Best of Mick Jagger)は、ミック・ジャガーが2007年に発表したコンピレーション・アルバムである。
解説
1985年にリリースされた初のソロ・アルバム『シーズ・ザ・ボス』から01年の『ゴッデス・イン・ザ・ドアウェイ』までの4枚のソロ・アルバムから選出された10曲に加え、未発表曲3曲、他アーティストとのコラボレーション・シングル2曲、映画のサウンドトラックに提供した2曲の計17曲で構成されている。
未発表曲のうち「チャームド・ライフ」は、1993年に発表されたアルバム『ワンダーリング・スピリット』のアウトテイクだったが、アシュリー・ビードルによるリミックスが施された上で発表された。同曲は、本作からのプロモーション・シングルとしても配布され[9]、『ビルボード』誌のダンス・ミュージック/クラブ・チャートで18位に達した[8]。
ファンク・バンド、エイスデイのカバー曲「トゥー・メニー・クックス」は、1973年12月下旬、当時ロサンゼルスのレコード・プラント・スタジオで毎週日曜日に行われていた「ジム・ケルトナー・ファンクラブ・アワー」と称されていたジャム・セッション[注釈 1]をジョン・レノンとハリー・ニルソンが訪れた際、レノンがプロデュースを担当してレコーディングした曲。当時レノンのガールフレンドだったメイ・パンが所有していたマスター・テープを提供した[11][12]。演奏にはダニー・コーチマー(ギター)、ジェシ・エド・デイヴィス(ギター)、アル・クーパー(キーボード)、ジャック・ブルース(ベース)、ジム・ケルトナー(ドラムス)、ボビー・キーズ(サックス)、トレヴァー・ローレンス(サックス)、ニルソン(バッキング・ボーカル)が参加した[13]。
ブルース・シンガー、サニー・ボーイ・ウィリアムソンIIのカバー曲「チェッキン・アップ・オン・マイ・ベイビー」は、1992年に『ワンダーリング・スピリット』のプロデューサーであるリック・ルービンの発案により行われた、ザ・レッド・デヴィルスとのジャム・セッションで録音されたうちの1曲である[14]。
コラボレーション・シングル2曲はいずれもカバー曲である。1978年に発表されたピーター・トッシュとのデュエット・シングル「ドント・ルック・バック」は、1965年のテンプテーションズの楽曲、1985年に発表されたデヴィッド・ボウイとのデュエット・シングル「ダンシング・イン・ザ・ストリート」は、1964年のマーサ&ザ・ヴァンデラスの楽曲である。
ミュージック・ビデオやインタビューが収録されたDVD付きのデラックス・エディション盤もリリースされ、2007年10月24日には日本でも同様のエディションで発売された。
このアルバムは、全英チャートで57位に初登場し、約4,000枚を売り上げ、全米チャートでは初週に11,846枚を売り上げて77位にランクインした[15]。
収録曲
# | タイトル | 作詞・作曲 | 音源 | 時間 |
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1. | 「ゴッド・ゲイヴ・ミー・エヴリシング」(God Gave Me Everything) |
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アルバム『ゴッデス・イン・ザ・ドアウェイ』(2001年)より | |
2. | 「プット・ミー・イン・ザ・トラッシュ」(Put Me in the Trash) |
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アルバム『ワンダーリング・スピリット』(1993年)より | |
3. | 「ジャスト・アナザー・ナイト」(Just Another Night) | ミック・ジャガー | アルバム『シーズ・ザ・ボス』(1985年)より | |
4. | 「ドント・テア・ミー・アップ」(Don't Tear Me Up) | ミック・ジャガー | アルバム『ワンダーリング・スピリット』(1993年)より | |
5. | 「チャームド・ライフ」(Charmed Life) | ミック・ジャガー | 1992年録音の未発表曲 | |
6. | 「スウィート・シング」(Sweet Thing) | ミック・ジャガー | アルバム『ワンダーリング・スピリット』(1993年)より | |
7. | 「オールド・ハビッツ・ダイ・ハード」(Old Habits Die Hard) |
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映画『アルフィー』(2004年公開)のサウンドトラックより | |
8. | 「ダンシング・イン・ザ・ストリート」(Dancing in the Street) | 1985年に発表された、デヴィッド・ボウイとのデュエット・シングルより | ||
9. | 「トゥー・メニー・クックス」(Too Many Cooks (Spoil the Soup)) |
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1973年録音の未発表曲 | |
10. | 「メモ・フロム・ターナー」(Memo from Turner) |
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イギリス映画『パフォーマンス』(1970年公開)のサウンドトラックより。録音は1968年[注釈 3] | |
11. | 「ラッキー・イン・ラヴ」(Lucky in Love) |
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アルバム『シーズ・ザ・ボス』(1985年)より | |
12. | 「レッツ・ワーク」(Let's Work) |
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アルバム『プリミティヴ・クール』(1987年)より | |
13. | 「ジョイ」(Joy) |
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アルバム『ゴッデス・イン・ザ・ドアウェイ』(2001年)より | |
14. | 「ドント・コール・ミー・アップ」(Don't Call Me Up) | ロージー・ハムリン | アルバム『ゴッデス・イン・ザ・ドアウェイ』(2001年)より | |
15. | 「チェッキン・アップ・オン・マイ・ベイビー」(Checkin' up on My Baby) | サニー・ボーイ・ウィリアムソンII | 1992年にザ・レッド・デヴィルスと共に録音された未発表曲 | |
16. | 「ドント・ルック・バック」(You Got to Walk and) Don't Look Back) | 1978年に発表された、ピーター・トッシュとのデュエット・シングルより[注釈 4] | ||
17. | 「イヴニング・ガウン」(Evening Gown) | ミック・ジャガー | アルバム『ワンダーリング・スピリット』(1993年)より | |
合計時間:
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# | タイトル | 映像 | 時間 |
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1. | 「ビデオ・インタビュー (2007)」(Interview With Mick Jagger (2007)) | ||
2. | 「ゴッド・ゲイヴ・ミー・エヴリシング」(God Gave Me Everything) | ミュージック・ビデオ | |
3. | 「ジャスト・アナザー・ナイト」(Just Another Night) | ミュージック・ビデオ | |
4. | 「スウィート・シング」(Sweet Thing) | ミュージック・ビデオ | |
5. | 「レッツ・ワーク」(Let's Work) | ミュージック・ビデオ | |
6. | 「ラッキー・イン・ラヴ」(Lucky in Love) | ミュージック・ビデオ | |
7. | 「ドント・テア・ミー・アップ」(Don't Tear Me Up) | ミュージック・ビデオ | |
8. | 「ダンシング・イン・ザ・ストリート with デヴィッド・ボウイ」(Dancing in the Street) | ミュージック・ビデオ | |
9. | 「ジョイ with ボノ」(Joy) | テレビ・ドキュメンタリー番組『Being Mick』より | |
10. | 「ドント・ルック・バック with ピーター・トッシュ」(You Got to Walk and) Don't Look Back (Peter Tosh with Mick Jagger on Saturday Night Live, 1978) | サタデー・ナイト・ライブ1978より | |
合計時間:
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脚注
注釈
- ^ レコード・プラント・スタジオの共同設立者であるゲイリー・ケルグレンが1973年3月からレコード・プラント主催で開始した、親友で有名なスタジオ・ドラマーのジム・ケルトナーによる毎週日曜夜に行われたジャム・セッション。このセッションにはピート・タウンゼント、ロニー・ウッド、ビリー・プレストン、ミック・ジャガー、ジョージ・ハリスンなどの有名ミュージシャンが参加していた[10]。
- ^ アメリカのソウルシンガー、プロデューサー、ソングライター。フリーダ・ペインのヒット曲「ブリング・ザ・ボーイズ・ホーム」の作者の一人。
- ^ ローリング・ストーンズのコンピレーション・アルバム『メタモーフォシス』(1975年)には、同曲の別ヴァージョンが収録されている。
- ^ トッシュのアルバム『ブッシュ・ドクター』(1978年)にも収録。
出典
- ^ musicline.de
- ^ swedishcharts.com - Mick Jagger - The Very Best Of
- ^ Mick Jagger - The Very Best Of - austriancharts.at
- ^ norwegiancharts.com - Mick Jagger - The Very Best Of
- ^ ミック・ジャガー - リリース - ORICON STYLEミュージック
- ^ dutchcharts.nl - Mick Jagger - The Very Best Of
- ^ ChartArchive - Mick Jagger
- ^ a b The Very Best of Mick Jagger - Mick Jagger : Awards : AllMusic
- ^ Mick Jagger - Charmed Life (CDr, Maxi, Promo) at Discogs
- ^ “Record Plant - Los Angeles - Jim Keltner Fan Club”. liquisearch.com. 2022年9月30日閲覧。
- ^ BBC NEWS | Entertainment | Mick Jagger answers your questions
- ^ “Mick Jagger answers your questions”. BBC News. (2007年10月1日) 2021年2月5日閲覧。
- ^ CD英文ブックレット
- ^ 日本盤CD(WPZR-30247/8)ライナーノーツ(ロビン・エガー、訳:石川真男)
- ^ “Billboard Database : The Very Best Of Mick Jagger”. ELPEE JP. 2025年5月20日閲覧。
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