クリス・カーター (1986年生の外野手)とは? わかりやすく解説

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クリス・カーター (1986年生の外野手)

(ヴァーノン・クリストファー・クリス・カーター から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/17 16:28 UTC 版)

クリス・カーター
Chris Carter
カンペチェ・パイレーツ
ニューヨーク・ヤンキース時代
(2017年5月3日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
メキシコ[1]
二重国籍
出身地 アメリカ合衆国
カリフォルニア州サンマテオ郡レッドウッドシティ
生年月日 (1986-12-18) 1986年12月18日(38歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
245 lb =約111.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 一塁手左翼手指名打者
プロ入り 2005年 MLBドラフト15巡目(全体455位)でシカゴ・ホワイトソックスから指名
初出場 2010年8月9日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

バーノン・クリストファー・カーターVernon Christopher "Chris" Carter, 1986年12月18日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンマテオ郡レッドウッドシティ出身のプロ野球選手一塁手左翼手指名打者)。右投右打。メキシカンリーグカンペチェ・パイレーツ所属。

経歴

プロ入りとホワイトソックス傘下時代

2005年MLBドラフト15巡目(全体455位)でシカゴ・ホワイトソックスから指名され、プロ入り。

アスレチックス時代

2007年12月3日にカルロス・クエンティンとのトレードで、アリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍した。12月14日にダイヤモンドバックス、シカゴ・ホワイトソックスオークランド・アスレチックスとの間で三角トレードが行われ、今度はアスレチックスへ移籍した[2]

2008年は傘下のA+級ストックトン・ポーツで39本塁打、104打点。2009年は主にAA級ミッドランド・ロックハウンズでプレーし、終盤にはAAA級サクラメント・リバーキャッツへ昇格。合計で打率.329、28本塁打、115打点、OPS.992を記録した。オフには、ベースボール・アメリカ誌選定の有望株ランキングにおいて、マイナー全体で28位の高評価を受けた[3]

2010年は主にAAA級サクラメントでプレー。打率.258ながら31本塁打を放ち、8月9日のシアトル・マリナーズ戦でメジャーデビュー。しかし、20打席無安打のまま、一旦降格した。9月のロースター拡大に伴って再昇格した後も安打が出ず、メジャー歴代ワースト記録にあと2つ迫るデビューから33打席無安打(1四球)となっていたが、9月20日のマリナーズ戦で待望のメジャー初安打を放った[4][5]。9月22日のホワイトソックス戦では、エドウィン・ジャクソンからメジャー初本塁打を放った[6]

2011年もAAA級サクラメントでスタートしたが、4月22日に左手首を痛め、6月4日まで故障者リストに入った。6月23日にジョシュ・ウィリンガムの故障者リスト入りによってメジャーへ昇格したが[7]、10試合に出場しただけでマイナーへ降格となった。9月に再昇格したが、結果を残すことはできず、前年を下回る成績に終わった。

オークランド・アスレチックス時代
(2012年7月27日)

2012年はシーズン途中にメジャーに昇格し、ブランドン・モスとのツープラトン起用ながら218打数で16本塁打の成績を残した。

アストロズ時代

2013年3月1日:

2013年2月4日にジェド・ラウリーフェルナンド・ロドリゲスとの3対2のトレードで、ブラッド・ピーコックマックス・スタッシと共にヒューストン・アストロズへ移籍[8]。3月31日の開幕戦では、「3番・左翼手」で開幕スタメンを果たした。開幕から出場を続け、自身最多の29本塁打を放った一方で、史上4人目の200三振となる212三振を記録した。またこの数は、アメリカンリーグ歴代2位の記録となった。

2014年は、打率こそ2年連続で.220台(.227)に終わったものの、自身初の30本塁打以上となる37本塁打(リーグ2位)を放ち、シーズン終盤までネルソン・クルーズボルチモア・オリオールズ)と本塁打王を競った。特にオールスター以降、64試合で18本塁打と量産した[9]。また三振を30個減らした。初球打ちでは打率.322、6本塁打を記録した[10]。また、得点圏では打率.270、53打点という成績を記録した[10]。オフの11月7日に日米野球2014のMLB選抜に選出された事が発表された[11][12]

2015年1月15日にアストロズと417万5000ドルの1年契約に合意した[13][14]。一塁手のレギュラーとして129試合に出場した。3年ぶりに規定打席に届かなかったが、24本塁打を放って通算100本塁打を達成した。12月3日にノンテンダーFAとなった[15]

ブルワーズ時代

2016年4月16日

2016年1月6日にミルウォーキー・ブルワーズと1年契約を結んだ[16]。シーズンではキャリア2回目の200三振超えを記録し、リーグ最多の160試合に出場し41本塁打を記録。ノーラン・アレナドと並んでナショナルリーグの最多本塁打のタイトルを獲得した。11月29日、エリック・テイムズとの契約によりブルワーズの40人枠から外れた。

ヤンキース時代

2017年2月7日にニューヨーク・ヤンキースと年俸300万ドル、サイン・ボーナス50万ドル、インセンティブ最大50万ドルの1年契約で合意したと報じられ[17]、16日に正式に契約した。6月24日に成績不振により戦力外となり[18]、6月28日に40人枠を外れ、AAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースへ降格した[18]が、翌29日に再度メジャー契約を結びアクティブ・ロースター入りした。7月5日に再度DFAとなり、7月10日に自由契約となった[19]

アスレチックス傘下時代

2017年7月21日にオークランド・アスレチックスとマイナー契約を結び、傘下のAAA級ナッシュビル・サウンズへ配属された[20]

エンゼルス傘下時代

2018年2月18日にロサンゼルス・エンゼルスとマイナー契約を結んだ[21]

ツインズ傘下時代

2018年5月22日に金銭トレードでミネソタ・ツインズに移籍し[22]、傘下AAA級ロチェスター・レッドウイングスに所属した[23]。移籍後は打率.187と低迷し、7月7日に解雇された[23]

メキシカンリーグ時代

2019年2月13日にメキシコに帰化し、リーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボル(メキシカンリーグ)モンクローバ・スティーラーズと契約[1]。1年目ながら49本、119打点でチームを牽引し、王者を決めるセリエ・デル・レイ英語版でも勝利して、チーム初のリーグ優勝に貢献した。

2020年新型コロナウイルスの感染拡大の影響でメキシカンリーグが開催されなかったため、公式戦出場の機会はなかった。

2021年は26試合に出場し、打率.242、6本塁打、19打点を記録した。

2022年は70試合に出場し、打率.249、18本塁打、46打点を記録した。

2023年は開幕から9試合に出場して、打率.129、1本塁打、5打点という成績に終わり、5月31日に同リーグのプエブラ・パロッツにレンタル移籍した。プエブラでは調子を取り戻し、54試合に出場して打率.308、21本塁打、59打点という成績を挙げた。リーグの最優秀カムバック選手賞を受賞し、またセリエ・デル・レイではMVPに選出されるなど、チームのリーグ優勝に大きく貢献した[24]

2024年1月9日にモンクローバ・スティーラーズに復帰した。ここでは34試合に出場して打率.237、8本塁打、26打点を記録した。6月11日にオデュベル・ヘレーラとの交換トレードでプエブラ・パロッツに移籍した。プエブラでは39試合に出場して打率.288、9本塁打、29打点を記録した。

2025年1月15日にカンペチェ・パイレーツにトレード移籍した。

選手としての特徴・人物

巨漢のスラッガーで、メジャーデビュー前は「右のライアン・ハワード」と称されていた[25]

2016年のブルワーズ時代に本塁打王に輝いたが、「低打率・高三振」であることから、2016年のオフシーズン以後、契約締結に苦戦するようになり、また、日本球界(NPB)への移籍が繰り返しささやかれるようになっている[26][27][28][29]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2010 OAK 24 78 70 8 13 1 0 3 23 7 1 0 0 1 7 0 0 21 3 .186 .256 .329 .585
2011 15 46 44 2 6 0 0 0 6 0 0 0 0 0 2 0 0 21 1 .136 .174 .136 .310
2012 67 260 218 38 52 12 0 16 112 39 0 0 0 3 39 1 0 83 4 .239 .350 .514 .864
2013 HOU 148 585 506 64 113 24 2 29 228 82 2 0 0 5 70 1 4 212 8 .223 .320 .451 .770
2014 145 572 507 68 115 21 1 37 249 88 5 2 0 4 56 6 5 182 12 .227 .308 .491 .799
2015 129 460 391 50 78 17 0 24 167 64 1 2 0 5 57 1 6 151 5 .199 .307 .427 .734
2016 MIL 160 644 549 84 122 27 1 41 274 94 3 1 0 10 76 1 9 206 18 .222 .321 .499 .821
2017 NYY 62 208 184 20 37 5 1 8 71 26 0 0 0 2 20 0 2 76 5 .201 .284 .370 .653
MLB:8年 750 2853 2469 334 536 107 5 158 1127 400 12 5 0 30 327 10 26 951 56 .217 .312 .456 .768
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

内野守備


一塁(1B)












2011 OAK 11 64 4 1 5 .986
2012 55 433 14 6 29 .987
2013 HOU 61 472 17 2 45 .996
2014 14 123 12 3 13 .978
2015 115 911 67 8 85 .992
2016 MIL 155 1316 73 11 122 .992
2017 NYY 56 391 22 4 31 .990
MLB 466 3706 208 35 330 .991
外野守備


左翼(LF) 右翼(RF)
























2010 OAK 22 25 0 2 0 .926 -
2013 HOU 49 55 0 2 0 .965 2 6 0 1 0 .857
2014 6 12 0 0 0 1.000 -
2017 NYY - 2 0 0 0 0 ----
MLB 77 92 0 4 0 .958 4 6 0 1 0 .857
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

背番号

  • 22(2010年 - 2012年)
  • 23(2013年 - 2015年)
  • 33(2016年)
  • 48(2017年)

脚注

  1. ^ a b “Chris Carter se une a la Furia Azul” (Spanish). (2019年2月13日). http://acereros.com.mx/chris-carter-se-une-a-la-furia-azul/ 2019年2月13日閲覧。 
  2. ^ "A's trade RHP Dan Haren to Arizona in eight-player deal" (Press release) (英語). MLB.com (Oakland Athletics). 14 December 2007. 2015年12月7日閲覧
  3. ^ Top 100 Prospects: No. 21-40” (英語). Baseball America (2010年2月23日). 2015年12月7日閲覧。
  4. ^ Alex Espinoza (2010年9月20日). “Carter's first hit sparks A's to victory” (英語). MLB.com. 2015年12月7日閲覧。
  5. ^ Paul White (2010年9月21日). “A's Chris Carter ends near-record hitless streak to start career” (英語). USA TODAY. Gannett Co. Inc. 2015年12月7日閲覧。
  6. ^ Chicago White Sox vs. Oakland Athletics - Box Score - September 22, 2010”. ESPN (2010年9月22日). 2015年12月7日閲覧。
  7. ^ Jane Lee (2011年6月23日). “Willingham's injury opens door for Carter” (英語). MLB.com. 2011年10月2日閲覧。
  8. ^ A's acquire Jed Lowrie from Astros
  9. ^ BASEBALL-REFERENCE.com Chris Carter 2014 Batting Gamelog 2014年10月13日閲覧。
  10. ^ a b BASEBALL-REFERENCE.com Chris Carter 2014 Batting Splits 2014年10月13日閲覧。
  11. ^ MLBオールスターチーム、追加選手発表!来日全29選手が決定 侍ジャパン公式サイト (2014年11月7日) 2015年3月26日閲覧
  12. ^ “シューメーカーら14人追加=日米野球”. 日刊スポーツ. (2014年11月7日). https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/f-bb-tp2-20141101-1390295.html 2014年11月8日閲覧。 
  13. ^ "Astros agree to terms with Carter and Corporan" (Press release). MLB.com (Houston Astros). 15 January 2015. 2015年1月16日閲覧
  14. ^ Astros agree to $4,175,000 contract with Carter”. ESPN MLB (2015年1月14日). 2015年1月15日閲覧。
  15. ^ Brian McTaggart (2015年12月3日). “Carter sent to free agency; Conger traded” (英語). MLB.com. 2015年12月7日閲覧。
  16. ^ “ブルワーズ、長距離砲のカーターを獲得 3季連続20本塁打を記録”. スポニチアネックス (スポーツニッポン新聞社). (2016年1月7日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/01/07/kiji/K20160107011817790.html 2015年1月7日閲覧。 
  17. ^ Yankees, Chris Carter Agree To One-Year Deal” (英語). MLB Trade Rumors (2017年2月7日). 2017年2月13日閲覧。
  18. ^ a b Tanya Bondurant (2017年6月28日). “Yankees place Matt Holliday on the disabled list, call up Miguel Andujar, and re-sign Chris Carter” (英語). SBNation Pinstripe Alley. Vox Media, Inc.. 2017年7月12日閲覧。
  19. ^ MLB公式プロフィール参照。2017年7月5日閲覧。
  20. ^ Chad Thornburg (2017年7月21日). “A's reportedly reunite with slugger Carter” (英語). MLB.com. 2017年7月22日閲覧。
  21. ^ Connor Byrne (2018年2月18日). “Angels To Sign Chris Carter”. MLB TRADE RUMORS. 2018年4月5日閲覧。
  22. ^ Mark Polishuk (2018年5月22日). “Twins Acquire Chris Carter”. MLB TRADE RUMORS. 2018年12月2日閲覧。
  23. ^ a b Mark Polishuk (2018年7月7日). “Twins Release Chris Carter”. MLB TRADE RUMORS. 2018年12月2日閲覧。
  24. ^ Luis Mote (2023年10月19日). “Chris Carter is elected as Return of the Year in the Mexican Baseball League”. El Fildeo. 2025年5月18日閲覧。
  25. ^ 2011 Top 100: #50 Chris Carter. bullpenbanter.com(英語). 2011年10月2日閲覧
  26. ^ ナ・リーグ本塁打王に「ふさわしい球団」は? 米投票で「日本」が1位に”. Full-Count. 2018年4月5日閲覧。
  27. ^ なぜ?本塁打王クリス・カーター 行く先決まらず日本でプレーも”. スポニチアネックス. 2018年4月5日閲覧。
  28. ^ 2016年ナ・リーグ本塁打王が日本球界にやってくるかも!”. Baseball Crix. 2018年4月5日閲覧。
  29. ^ MLB本塁打王カーター、日本球界移籍希望 関係者「真剣に考えている」”. デイリースポーツ. 2018年4月5日閲覧。

関連項目

外部リンク




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