ロヤ・ジルガ(ろや・じるが)
アフガニスタンの伝統的な意思決定機関だったが、1970年代以降は休眠状態。現在、タリバーン後の政権づくりと新憲法の制定という2つの大きな役割を与えられている。
「ジルガ」とは、パシュトゥン人が部族内の利害調整を行っていた会議に由来する。「大きい」を意味する「ロヤ」と合わせて、パシュトゥー語で「国民大会議」のことを「ロヤ・ジルガ」という。
ロヤ・ジルガは、国政上の重要な方針を決めるときに招集され、各部族の代表が政府の決定を承認する場となっていた。ただし、事案の実質的な決定は政府に委ねられており、ロヤ・ジルガは政府の決定を追認するだけの形式的な機関という位置づけだ。
タリバーン政権が崩壊した現在、政治的に混乱しているアフガニスタンの安定を目指すため、一刻も早く、政治機構の建て直しが求められている。今月始めにかけて、ドイツのボンにアフガニスタンの主要4派が集まって、国連主催の政治協議が行われた。
その場で調印された協定書によると、2002年春に緊急ロヤ・ジルガを招集し、暫定政府の樹立を正式に承認する予定だ。さらに、2003年秋には、ロヤ・ジルガで新憲法を承認する運びとなっている。選挙による民主的な新政権を発足させ、内戦の続いていたアフガニスタンの歴史が大きく動くことになりそうだ。
(2001.12.12更新)
ロヤ・ジルガ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 06:10 UTC 版)
ロヤ・ジルガ(パシュトー語: لويه جرګه,loya jirga)は、パシュトー語で大会議を意味する。何世紀もの間、ロヤ・ジルガは、アフガニスタンにおいて、新国王を選出し、憲法を採択し、その他の重要な政治問題を解決するために召集された。伝統により、ロヤ・ジルガには、部族長と長老が参加し、現地会議(シューラー)が首都カーブルに派遣された。そもそもロヤ・ジルガはアフガニスタンに憲法や議会制度が成立する前から存在してきた合議機関であり、国の政体が近代憲法によって規定されるようになった後も、国家運営上の最高機関として重視され続けてきた古い伝統を持つ。
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