ロス卿
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ロス卿(英語: Lord Ross)は、スコットランド貴族のロード・オブ・パーラメント。1499年にホークヘッドのサー・ジョン・ロスが叙された形で創設された。
第2代ロス卿ジョン・ロスはフロドゥンの戦いで戦死した。第12代ロス卿ウィリアム・ロスは1715年にレンフルーシャー統監に任命されたうえ、1732年にバルナガウンのデイヴィッド・ロスからバルナガウン城を継承し、ロス氏族長となった(ただし、ロス卿家は中世のロス伯爵家の末裔ではなかった)。1754年8月19日に第14代ロス卿ウィリアム・ロスが死去すると、ロス卿位は廃絶または休止となった。
第13代ロス卿ジョージ・ロスの娘エリザベスは第3代グラスゴー伯ジョン・ボイルと結婚した。1815年、2人の息子にあたる第4代グラスゴー伯ジョージ・ボイルが連合王国貴族としてのホークヘッドのロス男爵に叙されたが、1890年にその息子である第6代グラスゴー伯ジョージ・ボイルが死去したことで廃絶した。第13代ロス卿のもう一人の娘グリゼルは(カーステアーズの)第2代準男爵サー・ジェイムズ・ロックハートと結婚した。2人の子孫はバルナガウンとロス氏族長を継承するとともに姓をロックハート=ロスに改めた。
ロス卿 (1499年)
- 初代ロス卿ジョン・ロス (1501年没)
- 第2代ロス卿ジョン・ロス (1513年没)
- 第3代ロス卿ニニアン・ロス (1556年没)
- 第4代ロス卿ジェイムズ・ロス (1581年没)
- 第5代ロス卿ロバート・ロス (1595年没)
- 第6代ロス卿ジェイムズ・ロス (1633年没)
- 第7代ロス卿ジェイムズ・ロス (1636年没)
- 第8代ロス卿ウィリアム・ロス (1640年没)
- 第9代ロス卿ロバート・ロス (1648年没)
- 第10代ロス卿ウィリアム・ロス (1656年没)
- 第11代ロス卿ジョージ・ロス (1682年没)
- 第12代ロス卿ウィリアム・ロス (1738年没)
- 第13代ロス卿ジョージ・ロス (1754年没)
- 第14代ロス卿ウィリアム・ロス (1754年没)
出典
関連項目
- ロス氏族
- ロス伯爵
- ロス公爵
- ロス男爵
- ロックハート=ロス准男爵
ロス卿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 09:42 UTC 版)
ウィリアム・ハーシェルが主鏡口径122cm、当時の技術水準からみて大きさでも精度でも最高の大望遠鏡で精力的にあらゆる種類の天体観測をしたため、一部の天文愛好者の間で「人類はもうこれ以上の天体観測ができないのではないか」という危機感が出てきた。ロス卿は「何とかしなければならぬ」と痛感し、放物面鏡よりはるかに作りやすい球面鏡で大型の反射鏡を作ろうと考え、1828年に内側φ15.2cm、外側φ22.8cmと2段式でそれぞれ別の球面になった主鏡を製作、これが集合鏡という着想の最初である。しかしロス卿はこの後この研究を諦め、1845年に主鏡直径1.84m、焦点距離16.5mとハーシェルの望遠鏡をしのぐ大望遠鏡を製作することになった。
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