レーザースポット溶接
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/13 02:48 UTC 版)
「スポット溶接」の記事における「レーザースポット溶接」の解説
母材の加熱にレーザー照射を用いる溶接であり、抵抗スポット溶接とは異なり、加熱は片側からのみのとなる。主に小さく薄いものや精度を要するものの溶接に使われているが、唯一の例外(大型構造体)として鉄道車両のオールステンレス構体があり、東急車輛製造(現総合車両製作所)が2002年から組み立てにレーザースポット溶接を用いており、良好な結果を得ている。 レーザーはパルス発振またはパルスゲーティングモードで用いられ、連続レーザー溶接はもとより、抵抗スポット溶接と比較しても、高出力の割に加熱時間が非常に短いのが特徴である。このため熱の入りが少なく、溶接後も低ひずみで母材の鋭敏化も起こらない。鋭敏化とは、母材内部に不純物として存在している炭素が、不適切な熱履歴によって周囲のクロムと結びついて炭化物となり、結晶粒界に沿ってクロム濃度が18 %(18-8ステンレス鋼などオーステナイト系の場合)を下回ることを言う。鋭敏化が起こるとその部位の耐食性は損なわれる。
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