レヴナーチェーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/06 21:56 UTC 版)
「レヴナー微分方程式」の記事における「レヴナーチェーン」の解説
0 ≤ t ≤ ∞ に対し、U(t) を原点 0 を含む C の開いた単連結な部分集合の族で、 U ( s ) ⊊ U ( t ) {\displaystyle U(s)\subsetneq U(t)} を満たすとする。s < t のとき U ( t ) = ⋃ s < t U ( s ) {\displaystyle U(t)=\bigcup _{s<t}U(s)} であり、 U ( ∞ ) = C {\displaystyle U(\infty )={\mathbb {C} }} とすると、 s n ↑ t {\displaystyle s_{n}\uparrow t} であれば、 カラテオドリの核定理(英語版)(Carathéodory kernel theorem)の意味で、 U ( s n ) → U ( t ) {\displaystyle U(s_{n})\rightarrow U(t)} である。 D で C 内の単位円板を表すとすると、この定理は、リーマンの写像定理に従った一意に定まる単葉な写像 ft(z) は、 f t ( D ) = U ( t ) , f t ( 0 ) = 0 , ∂ z f t ( 0 ) = 1 {\displaystyle f_{t}(D)=U(t),\,\,\,f_{t}(0)=0,\,\,\,\partial _{z}f_{t}(0)=1} となり、 [0,∞) X D のコンパクトな部分集合の上で一様連続であることを意味する。 さらに、函数 a ( t ) = f t ′ ( 0 ) {\displaystyle a(t)=f_{t}^{\prime }(0)} は正定値、連続で、単調増加な函数である。 再度、パラメータ化し、 f t ′ ( 0 ) = e t {\displaystyle f_{t}^{\prime }(0)=e^{t}} とおくと、 f t ( z ) = e t z + a 2 ( t ) z 2 + ⋯ {\displaystyle f_{t}(z)=e^{t}z+a_{2}(t)z^{2}+\cdots } となる。 この単葉写像 ft(z) をレヴナーチェーン(Loewner chain)と呼ぶ。 ケーベの歪曲定理(英語版)(Koebe distortion theorem)は、チェーンから得られることと開集合 U(t) の性質が同じであることを示した。
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