レティセラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/25 14:37 UTC 版)
レティセラ(reticella)とは、布地に刺繍を施した後、糸を引き抜いて数本の糸を残し、ボタンホールステッチで補強して幾何学的な模様を作る技法である。すべてのニードルレース技法の源とされ、これがプント・イン・アリアへと発展していった[1]。ヴェネツィアの刺繍師たちが、1540年代に発明したとされる[2]。ポアン・クペはレティセラより原始的な、カットワークであり、布をカットしてかがることで透かしを入れる技法であり、レティセラの前身とされる[3]。
ヨーロッパ中の高貴な人々の身を飾るようになった最初のレースである、当時は非常に高価であった。レティセラは1560年頃から1610年代頃の肖像画に描かれている[4]。
脚注
参考文献
- ブリュッセル王立博物館 『ヨーロッパのレース』株式会社学習研究社、1981年、ISBN 4050047764
- Anne Kraatz『レース 歴史とデザイン』訳:深井晃子株式会社平凡社、1989年、ISBN 4582620132
- 吉野真理 (レース蒐集家) 『アンティーク・レース』里文出版、1997年、ISBN 4898062695
関連項目
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レティセラ(カットワーク)
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「ヴェネツィアンレース」の記事における「レティセラ(カットワーク)」の解説
生地をはさみで切り抜き、細かい刺繍を施すレースで、ニードルレースのもととなった。厳密には布地を芯にしたニードル・ポイントであり、ニードルレースには含まれないが、広義のニードル・ポイント・レースである。大変高価なレースで、レースがヨーロッパの高貴な人達の身を飾るようになったのは、このレースからであり、イギリスの王や女王の肖像画に描かれた最初のレースがこれであり、ヘンリー8世 (イングランド王) の6番目の妃、キャサリン・パーの1545年の肖像画に描かれている。1560年頃に出現し1615年頃にピークを迎え、1620年には肖像画から姿を消した。
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