ヤマナカハヤとは? わかりやすく解説

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ヤマナカハヤ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/25 22:45 UTC 版)

ヤマナカハヤ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: コイ目 Cypriniformes
: コイ科 Cyprinidae
亜科 : ウグイ亜科 Leuciscinae
: アブラハヤ属 Rhynchocypris
: カラアブラハヤ R. lagowskii
亜種 : ヤマナカハヤ R. l. yamamotis
学名
Rhynchocypris lagowskii yamamotis
(Jordan & Hudds, 1925)[1]
シノニム

Moroco yamamotis Jordan & Hudds, 1925[2]
Phoxinus lagowskii yamamotis[3]

和名
ヤマナカハヤ[1]

ヤマナカハヤ(やまなかはや 山中鮠 Rhynchocypris lagowskii yamamotis)は、カラアブラハヤ[4] R. lagowskii富士五湖固有亜種である。アブラハヤ地域個体群であるとする説もある。

分布

山中湖本栖湖西湖河口湖およびその流域河川とその水系群に属する用水路。精進湖、周辺の四尾連湖などでの記録もある[5]

形態

全長8 - 12cm。近縁亜種のアブラハヤに非常によく似ている。本亜種のほうがより小型である。水切りは鋭い。アブラハヤとの最大の違いは尾柄の高さである。相模川水系のアブラハヤは尾柄の高さも含め本種によく似る[3][5]

生態

開放的な止水域を好むものと思われる。これはアブラハヤが中流の流れがある場を好むのと大きく異なる。アブラハヤ同様浅瀬に生息するが、ヤマナカハヤの生息地の浅瀬の底は火山岩であるため、アブラハヤの生息環境と大きく異なる。繁殖行動、繁殖期、食性などは不明である[5]

保存状況

1980年代から本亜種が意識され始めた。しかし標本はタイプ標本3個体と国立科学博物館所蔵の4個体のみ。個体数は非常に少ないと推測されており、湖に侵入したオオクチバスをはじめとする外来魚が原因と考えられている。ただし、個体数の把握は進んでいない。そのため環境省は情報不足に指定している[3][5]

情報不足(DD)環境省レッドリスト[6]

また、山梨県のレッドリストでも、同様の理由で情報不足に指定されている。

脚注

  1. ^ a b 本村浩之「ヤマナカハヤ」『日本産魚類全種目録 これまでに記録された日本産魚類全種の現在の標準和名と学名』鹿児島大学総合研究博物館、2020年、28頁。
  2. ^ David Starr Jordan & Carl Leavitt Hubbs, “Record of fishes obtained in Japan by David Starr Jordan in Japan, 1922,” Memoirs of the Carnegie Museum, Volume 10, No. 2, Carnegie Museum of Natural History, 1925, Pages 93-347.
  3. ^ a b c 藤田朝彦・大浜秀規・細谷和海「ヤマナカハヤの形態学的特徴と生息現況」『魚類学雑誌』第52巻 1号、日本魚類学会、2005年、21-26頁。
  4. ^ 『日本動物図鑑』北隆館、1947年。 
  5. ^ a b c d 細谷和海 『増補改訂 日本の淡水魚』 山と渓谷社 124頁
  6. ^ 藤田朝彦「ヤマナカハヤ」、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 編『レッドデータブック2014 4 汽水・淡水魚類』ぎょうせい、2015年、362頁。

関連項目




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