モルダウ川とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > モルダウ川の意味・解説 

モルダウ‐がわ〔‐がは〕【モルダウ川】

読み方:もるだうがわ

Moldau》「ブルタバ川」のドイツ語名。


ヴルタヴァ川

(モルダウ川 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/16 21:45 UTC 版)

ヴルタヴァ川(モルダウ川)
ヴルタヴァ川の流域
水系 エルベ川
延長 430 km
平均流量 149.9 m3/s
流域面積 28,090 km2
水源 チェルナー・ホラ
水源の標高 1,172 m
河口・合流先 ムニェルニーク(エルベ川)
流域 オーストリアドイツチェコ

テンプレートを表示

ブルタバ川(ブルタバがわ、チェコ語Vltava [ˈvl̩tava] ( 音声ファイル), ドイツ語Moldau [ˈmɔldaʊ])は、チェコ国内最長のである。エルベ川の支流。表記ゆれでヴルタヴァ川とも[1]。日本ではモルダウ川(ドイツ語)としても知られる[2]。その川の名前の(Vltava)は、「野生の水」を意味する古いゲルマン語の「wilt ahwa」に由来すると考えられている。

概要

ボヘミア盆地[3]の水を集めプラハを通ってからに流れ、盆地の北部、ムニェルニークでラベ川(エルベ川)と合流[1]したのち、エルツ山脈ズデーテン山脈に切れ目を南から北へ通り、北ドイツ平原ドイツ語版英語版[注 1]に流れ出て、ドレスデンマグデブルクハンブルクなどの都市を潤して北海に抜ける。

ヴルタヴァ川は、ボヘミア盆地の南縁の一部にあたるシュマヴァ山地[6]ボヘミアの森)の主稜線上に位置しドイツ国境にほど近いチェルナー・ホラ山チェコ語版英語版チェコ語: Černá hora[7]付近や、ドイツ側のバイエルンの森ドイツ語版英語版[注 2]に発する複数の川を源流とする[8]。ヴルタヴァ川の流域は、これら源頭部の背後の山稜を結んだ稜線[注 3]分水嶺として南のドナウ川の流域に接している。この分水嶺は、北海へ注ぐエルベ川流域と黒海へと注ぐドナウ川流域とを分けている[9]

ヴルタヴァ川に建設されたダムのうち、最大規模の人工湖であるリプノ湖チェコ語版ドイツ語版英語版チェコ語: Vodní nádrž Lipno)を経て、ヴィッシー・ブロトチェコ語版英語版で大きく流れを北に変えた後、チェスキー・ブジェヨヴィツェプラハを経てムニェルニークでラベ川に合流する。プラハでは川幅500メートルほどで旧市街と城下町を隔てている。川には浅瀬が多く、昔はスラブ人のチェヒ族がそこに移住してきた。大量の荷物を舟運を利用し、内陸部のあちこち運んだと想像できる。冬になると、この岸辺に、毎年北の国からハクチョウ、ユリカモメ、カモなど5,000羽近い水鳥が飛来してくる。

歴史

チェコの作曲家スメタナは連作交響詩『わが祖国』の第2曲でヴルタヴァ川を題材としている。作曲された19世紀後半は、当地はオーストリア=ハンガリー帝国ハプスブルク君主国)統治下にあり、ドイツ語が広く使われていたこともあってか、同曲は地名と同様にチェコ語名のヴルタヴァだけでなく、ドイツ語名のモルダウとしても知られている。

2002年8月、洪水が起こった。

ギャラリー

流域の都市

脚注

注釈

  1. ^ 北ドイツ平野[4]、あるいは北ドイツ低地[5]とも。
  2. ^ バイエリッシャーワルトともいい、シュマバ、オーバープファルツの森(オーバーフェルツァーワルト、あるいはチェスキーレスとも)とあわせて総称としてベーマーの森(ボヘミアの森)とも[6]
  3. ^ 概ねチェコとドイツあるいはオーストリアとの自然的国境でもあるが、稜線と一致しない部分もある。

出典・参照

  1. ^ a b ブルタバ川』 - コトバンク
  2. ^ モルダウ川』 - コトバンク
  3. ^ ボヘミア盆地』 - コトバンク
  4. ^ 北ドイツ平野』 - コトバンク
  5. ^ 北ドイツ低地』 - コトバンク
  6. ^ a b シュマバ』 - コトバンク
  7. ^ チェルナー・ホラ[山]』 - コトバンク
  8. ^ バイエルンの森周辺の地勢図」も参照。
  9. ^ ヨーロッパの主な流域」も参照。

関連項目

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「モルダウ川」の関連用語

モルダウ川のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



モルダウ川のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヴルタヴァ川 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS