モユルリ島との対比
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 15:40 UTC 版)
ユルリ島のすぐ隣にはモユルリ島がある。モユルリ島はアイヌ語で「小さいユルリ島」を意味する。 ユルリ島の草原が放牧に関連して草丈が低いのに対し、隣接するモユルリ島は大型草食獣がいないため、イワノガリヤス、クサヨシ、オニノガリヤス、イチゴツナギ、ハマニンニクなどが顕著に目立ち、イネ科草原の観を呈す。全草種の草丈が非常に高く、100cm〜150cmに達しているところもあり、歩行も容易でない状況である。 1973年に根室市教育委員会が発行した『ユルリ島・モユルリ島総合調査総合調査報告書』において、田中瑞穂は、「ユルリ島の台地草原は放牧による花園効果があげられているけれども、まったく自然放置のままのモユルリ島の草原植生と対比される時、重要性はさらに大きくなる」「ユルリ島の第一次の自然草原として将来を期待すれば、放牧は中止するのが最善である。しかし、隣接するモユルリ島とあわせ考えれば、両者の対比による草原の推移等について、若干の放牧馬のいる事は無意義ではない」と報告している。一方、同報告書において、芳賀良一は、海鳥をはじめとしたユルリ島の自然環境保護のためには家畜の放牧を規制する必要があるとしている。
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