メンデルの法則に合わない例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 03:06 UTC 版)
「メンデルの法則」の記事における「メンデルの法則に合わない例」の解説
その後の研究の中で、メンデルの法則に従わないように見える例もいろいろ知られるようになった。連鎖がある場合や、形質が複数の遺伝子で規定される場合などである。図3はその一例として優性も劣性もない場合である(不完全優性)。 この種の花の場合、赤い花を咲かせる遺伝子はr、白い花を咲かせる遺伝子はwである。どちらも優性ではない。rrの赤い花とwwの白い花(図3-1)を掛け合わせると、子の遺伝子はすべてrwとなり、双方の色が混ざった、桃色の花が咲く(図3-2、このような雑種を中間雑種とよぶ)。そして、子同士をかけ合わせて孫をつくると、孫の遺伝子はそれぞれrr, rw, rw, wwが1ずつの割合になる。赤:桃:白がそれぞれ1:2:1の割合となる。(図3-3) この場合、優性関係が不十分なので、結果としてはメンデルの法則に従わないが、考え方そのものは基本的には同じである。実際には優性形質のホモ接合とヘテロ接合が完全に同一になる場合(完全優性)はむしろ例外的であり、多少なりとも不完全優性となることが多い。 これ以外にある形質が誕生前に死ぬ致死遺伝子の場合、ホモ接合体が誕生しないので一見比率がおかしくなっているように見える場合がありうる。
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