ミュー粒子のg因子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/27 07:31 UTC 版)
超対称性が自然界で実現しているならば、ミュー粒子のg-2には補正が加わると考えられている。これは、ミュー粒子のループ図に新しい粒子が関与するためである。補正はこのように図示することができる:ニュートラリーノとスミューオンのループ、そしてチャージーノとミュー粒子のスニュートリノのループ。これは標準模型を超えた物理があらわれる現象の一例である。 ミュー粒子も電子のようにスピンに由来する g μ {\displaystyle g_{\mu }} 因子を持っており、以下の式で与えられる。 μ μ C G S = g μ ⋅ e ℏ 2 m μ c ⋅ S ℏ {\displaystyle {\boldsymbol {\mu }}_{\mu }^{\mathrm {CGS} }=g_{\mu }\cdot {\frac {e\hbar }{2m_{\mu }c}}\cdot {\frac {\boldsymbol {S}}{\hbar }}} ここで μ {\displaystyle {\boldsymbol {\mu }}} はミュー粒子のスピンによる磁気モーメント S {\displaystyle {\boldsymbol {S}}} はスピン角運動量 m μ {\displaystyle m_{\mu }} はミュー粒子の質量。 ミュー粒子のg因子には、標準模型では説明できないズレがある可能性がある。よって主にブルックヘブン国立研究所により非常に精密な測定が行われている。g因子の測定値は2.0023318414で不確かさは0.0000000012であり、一方理論による予言では2.0023318361で不確かさは0.0000000010である。この違いには標準模型を超えた物理が影響している可能性が提唱されている。
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