ミシンの設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 01:39 UTC 版)
「アイザック・メリット・シンガー」の記事における「ミシンの設計」の解説
シンガーはミシンを発明したわけではないし、そのように主張したこともない。1850年にシンガーがミシンを初めて作るまでに、ミシンは4回「発明」されている。ウォルター・ハント以前のミシンは全てチェイン・ステッチ(単環縫い)であり、ほどけやすいという欠点があった。ハントのミシンはロック・ステッチ(本縫い)ができ、その後のミシンはフェルプスの工場でシンガーが改良したレローとプロジェットのミシンも含めて全て本縫いを基本としている。エリアス・ハウは独自にミシンを開発し、1846年9月10日に特許を取得していた。 ハウとシンガーの間で、どちらの特許が優位かという争いが起こった。シンガーはハウの改良が既存技術の再発明だと気づき、ハントの古いミシンでもシャトルを使った本縫いが可能であることを発見した。ハントは1853年になって、約7年前に発効しているハウの特許より優先であることを示すために特許を申請した。ハントとハウの争いは1854年に法廷に持ち込まれ、ハウが勝利した。ハウはその後、シンガーのミシン販売を差し止めるための訴訟を起こし、この争いは長引くことになった。
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