マウロ・ファリーナとは? わかりやすく解説

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マウロ・ファリーナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/10 04:18 UTC 版)

マウロ・ファリーナ(Mauro Farina、1956年12月9日 - )は、イタリアブレシア出身のシンガーソングライター音楽プロデューサー実業家[1]

アーティスト名義はマーク・ファリーナ(Mark Farina)他多数。レコードレーベル『SAIFAM』(BOOM BOOM BEAT)の主宰者である。

プロフィール

1970年代にイタリアのバンド「Caravan」のベース兼ボーカルとしてデビュー。当初は普通のロックバンドだったが、『You and me tonight』(1983年)よりディスコ音楽に目覚める。

1981年、ジュリアーノ・クリヴェレンテとともにSAIFAM社の前身となる「FACTORY SOUND STUDIO」を設立。自身のプロデュース作品としては、Ken Laszlo『Hey Hey Guy』(1984年)が初のヒットナンバーとなる。

1984から1987年にかけては、TIME RECORDSで主要のソングライターとして活動する傍ら、DISCO MAGICレーベルにも楽曲提供を行った。自身がボーカルを務めるRadiorama(アルバムのジャケットにいる2人は単なるモデルである)の『Aliens』(1986年)や『Yeti』(1987年)などをヒットさせたほか、プロデューサーとしても Max-Him『Lady Fantasy』(1985年)やAleph『Fire on the moon』(1986年)など、イタリアに留まらずドイツやスイスなど欧州各国のヒットチャートに自身のプロデュース作品を送り込み、イタロ・ディスコからユーロ・ビートへと発展するヨーロッパの音楽シーンの流行をけん引した。『Aliens』は世界で50万枚以上売れたという。

アレフ、ラジオラマ、ソフィー、フレッド・ベンチュラ、COO COO、マックス・コヴェリ、マッチョ&ギャング、チップ・チップ、キング・コング&ジャングル・ガールズなど、イタリアにおいては膨大な数のアーティストをプロデュースしている。アルファレコードから発売されていたコンピレーション・アルバムTHAT'S EUROBEAT(ザッツ・ユーロビート)には、ファリーナが手がけた曲が多数収録されており、ファリーナの存在無くしてのユーロビート・シーンは、貧弱なもので終わっていた可能性もあった。イギリスにおけるストック・エイトキン・ウォーターマン同様に、ユーロビートを語る上では外せない重要な人物である。

マウロのプロデュース作品は欧州の外、特に日本で大ヒットした。しかし日本市場を重視するマウロとジュリアーノの意識の違いが生じ、マウロはFLEAレーベルへの移籍を経て、その後自身のレーベルAsia Recordsを設立した。ジュリアーノはこれに理解を示し、仲たがいではないとのこと。日本ではその後、キング・コング&ジャングル・ガールズ『恋のブン・ブン・ダラー』(1989年)やRadiorama『ABCD』(1988年)などが大ヒットし、マウロは1980年代末より日本レコード協会のゴールドディスクを3年連続して受賞している。

1980年代後半にジュリアーノ・クリヴェレンテ、フロリアン・ファディンジェールと共にユーロビート兼音楽プロデューサーユニットのF.C.F.を結成[2]。日本におけるユーロビートの流行をけん引した。

1990年代前半は一時期活動を休止していたものの、1995年には日本市場向けのBOOM BOOM BEAT(3B)[3]を新設し、自身がヴォーカルを務めた「VIRTUAL LOVE / KEN MARTIN」(BBB 001、EUROBEAT FLASH Vol5に収録)を第一弾として、本格的に楽曲製作を再開し、ユーロビートをより発展させ、日本市場で特に好まれる極端にBPMの早い曲調を打ち出した。

現在も、イタリアの独立系レーベルとしては最大手となるSAIFAMグループの総帥として、ヴェローナを本拠地として、経営に当たるほか、歌手、またはプロデューサーとしても現役であり、SUPER EUROBEATを中心に制作した楽曲が収録されている。

Giancarlo Pasquini(Alephのボーカル、別名Dave Rodgers)と、Federico Di Bonaventura(別名Fred Ventura)をユーロビートの世界に誘ったことで知られている。

主なアーティスト名義

  • MARK FARINA
  • MARK FOSTER
  • F.C.F.
  • KEN MARTIN
  • MISTER TOM
  • THE FACTORY TEAM(「Gengis Khan」ではMelody Castellariがこの名義を使用)
  • ALVIN(2代目、初代はGianni Coraini)
  • BOMBERS
  • KING KONG & THE D'JUNGLE GIRLS(初代。2代目はDave Rodgers。)
  • ALPHATOWN
  • LUPIN[要曖昧さ回避](4代目。その前はRoberto Gabrielli→Fabio Serra→Filippo Cordioliが担当していた。)
  • DANNY ROCK
  • COO COO
  • HOOLIGANG
  • MISTER BLACK
  • DANNY WILDE
  • MAX COVERI(初代。DISCO MAGIC在籍時代に担

他多数。また、単発で使用した名義も存在する[4]

脚注・出典

[脚注の使い方]
  1. ^ http://www.saifam.com/music/index.cfm/hurl/contenuto=140/the_company/producers/mauro_farina.html
  2. ^ ファリーナとクリヴェレンテは、Falcus/Vangok名義やAston/Martin名義でプロデュースを行っていた時期もある。
  3. ^ AVEXでの通称。ダンスマニアではSAIFAMレーベル、他社のCDにおいてはASIAレーベルとして扱われる。ただし、他社CD収録曲でもアナログでは3B表記になっているものもある。また、1999年頃までレーベルロゴはCDによってBeaver MusicとBOOM BOOM BEAT表記が混在していた。
  4. ^ 「DIVINE / MIKE HAMMER」など初期のTIME楽曲の一部、「ROCK IT / RADIORAMA」など。

関連項目

外部リンク


マウロ・ファリーナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/11 21:38 UTC 版)

MAX COVERI」の記事における「マウロ・ファリーナ」の解説

レーベル社長であったマウロ・ファリーナ(Mauro Farina)が初代MAX COVERIとして歌っている。 ファリーナは他に、マイク・ハマー(Mike Hammer、後にFernando Boniniの名義となる)、ミスター・ブラック(Mister Black)、オスカー(Oscar)、マーク・フォスター(Mark Foster)、二代目アルビン(Alvin)、ケン・マーティン(Ken Martin)、ダニー・ロック(Danny Rock)、フーリギャング(Hooligang)、ミスター・トム(Mister Tom)、ルピン(Lupin)という多数の別名を名乗っている。

※この「マウロ・ファリーナ」の解説は、「MAX COVERI」の解説の一部です。
「マウロ・ファリーナ」を含む「MAX COVERI」の記事については、「MAX COVERI」の概要を参照ください。

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