ホラティウスのエポード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/08 00:12 UTC 版)
「エポード」という語が現在、ホラティウスの試作した詩の1部門としてよく知られているのは、『エポーディ』(Epodi)と題されたホラティウスの5冊目の本のためである。エポードを作る過程において、ホラティウスが言ったのは、自分は新しい形式を(少なくともラテン語文学に)導入しようとしている、それはアルキロコスが発明した短長格二行連句の効果を模倣している、ということだった。ホラティウスの『エポーディ』の最初の10歌の中には、短長三歩格と短長二歩格が交互に現れる。 At o Deorum quicquid in caelo regit Terras et humanum genus; -- 第5歌 残る7歌については、ホラティウスは二行連句の大体の性格を保持しつつも、その方法を多様化した。これらの詩はおおむねホラティウスが若い頃に書いたもので、円熟期の作品には見られない辛辣さと論争的な熱気を見せている。ホラティウスはアルキロコスの形式だけを模倣したのではなく、その皮肉たっぷりな激烈さも手本としたということで、自分自身を正当化しようとした。奇妙なことは、ギリシア文学のエポードスとほとんど似たものを持っていなかったにもかかわらず、ホラティウスは短い抒情的な風刺詩である独自の詩に「エポード」という名前を使ったことである。
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