プレイバックシンガーとは? わかりやすく解説

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プレイバックシンガー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/18 06:30 UTC 版)

レコーディング中の音楽監督R・D・ブルマン英語版とアシャ・ボスレ(1981年)

プレイバックシンガー(Playback singer)は、映画で使われる歌を事前にレコーディングする歌手である。俳優女優は映画撮影の際にプレイバックシンガーの歌うサウンドトラックに合わせて口パクで演じる。そのため、プレイバックシンガーはスクリーン上には登場しない。

地域のプレイバックシンガー

南アジア

S・P・バーラスブラマニアム
アシャ・ボスレ

プレイバックシンガーは南アジア映画英語版で発展した手法であり、インド映画パキスタン映画英語版では映画1本に6曲から7曲のプレイバックソングが使用される。インドではプレイバックシンガーの地位は高く、人気のあるプレイバックシンガーは主演俳優や音楽監督と同等の扱いを受けている[1][2][3]。大半のプレイバックシンガーは最初に古典音楽を学び、その後に取り扱うジャンルを拡大して活動の幅を広げていく傾向にある[4]

南アジアで最も影響力のあるプレイバックシンガーとしてモハメド・ラフィアフマド・ラシュディ英語版が挙げられ[5]ヒンディー語映画で活動するラタ・マンゲシュカルアシャ・ボスレの姉妹は、インドで最も知名度がある多才なプレイバックシンガーとして知られている[6][7]。アシャ・ボスレは「世界で最も多くの曲を歌った女性歌手」としてギネス世界記録に登録されており[8]、同じくテルグ語映画で活動するS・P・バーラスブラマニアムも「世界で最も多くの曲を歌った男性歌手」として登録されている[9]

ハリウッド

ハリウッドではプレイバックシンガーのことをゴーストシンガーと呼んでいる。現代のハリウッドでは映画におけるミュージカル要素が減少しているため、ゴーストシンガーは一般的な存在ではない。1970年代以前のハリウッド映画では広く取り入れられており、代表的なゴーストシンガーとしてマーニ・ニクソン(『ウエスト・サイド物語』『王様と私』『マイ・フェア・レディ』)、ビル・リー英語版(『South Pacific』『サウンド・オブ・ミュージック』)、クラウディア・ブリュッケン英語版(『L.A.ノワール』)、ベティ・ノイズ英語版(『雨に唄えば[10])が挙げられる。

出典

  1. ^ Wolk, Douglas (April 1999). “Kill Your Radio: Music on The 'Net”. CMJ New Music (Electro Media): 61. 
  2. ^ D. Booth, Gregory (2008). Behind the curtain: making music in Mumbai's film studios. OUP USA. pp. 275–276. ISBN 0-19-532764-0. https://archive.org/details/behindcurtainmak00boot/page/275 
  3. ^ Srinivasan, Meera (2009年2月27日). “Fans spend a sleepless night”. The Hindu. 2009年8月18日閲覧。
  4. ^ Rajamani, Radhika (2003年2月17日). “Realising a dream”. The Hindu. 2009年7月22日閲覧。
  5. ^
  6. ^ Gangadhar, v. (2001年5月18日). “Only the best preferred”. The Hindu. 2009年7月22日閲覧。
  7. ^
  8. ^ Banerjee, Soumyadipta (2011年10月22日). “It’s a world record for Asha Bhosle”. DNA India. http://www.dnaindia.com/entertainment/report_its-a-world-record-for-asha-bhosle_1601969 2011年10月23日閲覧。 
  9. ^ “Wish singersinguer SPB on his birthday today”. The Times of India. (2013年6月4日). http://articles.timesofindia.indiatimes.com/2013-06-04/news-interviews/39740041_1_playback-singer-guinness-book-spb 2020年4月30日閲覧。 
  10. ^ Earl J. Hess and Pratibha A. Dabholkar, Singin' in the Rain: The Making of an American Masterpiece (Lawrence, Kansas: University Press of Kansas, 2009), p145.

関連項目


プレイバックシンガー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 03:11 UTC 版)

モナリ・タークル」の記事における「プレイバックシンガー」の解説

『インディアン・アイドル』出演後、タークルはプリータム・チャクラボルティー(英語版)から『Race』の2曲「Khwab Dekhe」「Zara Zara Touch Me」の歌手オファー受けた。元々は1曲のみのオファーだったが、レコーディング見たアッバス=ムスタン(英語版)に実力評価され2曲目オファー受けた。「Zara Zara Touch Me」は2008年上半期ラジオ4番目に多く再生された曲になったまた、タークルは同曲で国際インド映画アカデミー賞 最優秀女性プレイバックシンガー賞(英語版)とプロデューサーズ・ギルド・フィルム・アワード 最優秀女性プレイバックシンガー賞(英語版)にノミネートされた。 タークル2年ベンガル音楽番組『Bengali Sa Re Ga Ma Pa Li'l Champs』の審査員務めた同時期には『Key Hobe Biggest Fan』や『Coke Studio』にも出演している。2014年に『Lootera』で歌った「Sawaar Loon」でフィルムフェア賞 最優秀女性プレイバックシンガー賞(英語版)を受賞した2016年には『Dum Laga Ke Haisha』で歌ったMoh Moh Ke Dhaage」でナショナル・フィルム・アワード 最優秀女性プレイバックシンガー賞(英語版)を受賞フィルムフェア賞最優秀女性プレイバックシンガー賞にノミネートされた。

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「プレイバックシンガー」を含む「モナリ・タークル」の記事については、「モナリ・タークル」の概要を参照ください。

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