ファノ平面による記憶法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/30 21:27 UTC 版)
図に示した単位八元数の積を記憶する便利な記憶術がある。これはケイリーとグレイブスの乗積表を表すものである 七つの点と七つの直線(1,2,3 を通る円も直線のひとつ)を持つこの図はファノ平面と呼ばれる。直線には向きがつけられており、また七つの点は純虚八元数の空間 Im(O) の標準基底に対応する。相異なる点の対ごとにそれらを通る直線が一意的に定まり、また各直線にはちょうど三つの点が載っている。 点の順序三つ組 (a, b, c) が図の中の与えられた直線にその向きに沿ってこの順番で載っているとすると、これらの乗法は ab = c, ba = −c およびこれに三点の巡回置換を行って得られる関係式で与えられる。この規則に 1 は乗法単位元である 図の各点に対して ei2 = −1 が成り立つ を加えたものから八元数の乗法構造は完全に決定される。また、七つの直線のそれぞれから生成される O の部分多元環は、四元数体 H に同型になる。
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