ファイナル・ガールの特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 17:56 UTC 版)
「ファイナル・ガール」の記事における「ファイナル・ガールの特徴」の解説
これをクローバーは「ファイナル・ガール」と呼んで、現代ホラー映画・スラッシャー映画を特徴づける重要な要素だと考えた。 ファイナル・ガールは物語の冒頭から登場しているが、惨殺されてゆく周囲の友人たちとは違って、登場人物のなかで唯一、身に降りかかる危難の徴候を察知し、次に起こることを予測し始める。クローバーによればファイナル・ガールは、 殺害される他の女性たちと比べて性的魅力には劣るが、知的で分別があり、注意深い。 『ハロウィン』の「ローリー」のように中性的な名前を与えられていることも多い。 自らの力で苦境を切り抜け、物語の終盤にいたって安全な場所へ脱出するか、または殺戮者を打ち倒すことに成功する。 こうした点で、ファイナル・ガールは物語における「分析的な視線 investigative gaze」を象徴する存在である。 クローバーによると、スラッシャー映画では物語が進行してゆくとき、初めのうちカメラは殺戮者の視点を取ることが多い。被害者たちを暗がりからのぞき見る視線があり、やがて暴力シーンになると、殺戮者の視点から、叫び苦しむ被害者たちが描かれる。ところがファイナル・ガールが活躍し始めると視点は彼女の側に移動し、観客は彼女とともに苦境を切り抜け、殺戮者を倒すことに快哉を叫ぶのである。
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