ビッドとコントラクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 07:49 UTC 版)
「プレフェランス」の記事における「ビッドとコントラクト」の解説
ビッドとコントラクトビッドトリック数ヴィスト数点数6♠ 6♣ 6♦ 6♥ 6NT ≧6 ≧4 2 7♠ 7♣ 7♦ 7♥ 7NT ≧7 ≧2 4 8♠ 8♣ 8♦ 8♥ 8NT ≧8 ≧1 6 ミゼール 0 – 10 9♠ 9♣ 9♦ 9♥ 9NT ≧9 ≧1 8 10♠ 10♣ 10♦ 10♥ 10NT 10 ≧1 10 ディーラーの左隣から時計回りに順にビッドを行う。ビッドの目的は、コントラクトを宣言して切り札のスートを決定し、デクレアラーになる権利を得ることにある。ビッドでは、自分が獲得する最小のトリック数を6から10の間で宣言し、あわせて切り札のスートを指定する。ビッドはトリック数が大きいほど高く、トリック数が同じならスートによって高低が決まる:スペード < クラブ < ダイヤ < ハート < 切り札なし(без козыря、この記事では英語式にNTと略す)。特別なビッドであるミゼール(мизер、1トリックも取らない宣言)は、8NTと9♠の間の位置に置かれる。 ビッドはひとりを除いて全員がパスするまで数周する。各周の最初にビッドする競技者は、それまでに出た最高のビッドと同じかそれより高いビッドをすることができる。その他の競技者はそれまでに出たビッドより高いビッドをしなければならない。いったんパスした競技者は、あとからビッドすることはできない。ミゼールをビッドする場合は、その競技者はそれ以前にもそれ以降にも別のビッドをすることはできない。誰もビッドしない場合は、特殊なラスパソフカ(ロシア語: распасовка)というゲームが行われる。ミゼールおよびラスパソフカは、トリックを獲得しないことを目的とする点で特殊である。この2つについては後述する。 最後にビッドを行った競技者がデクレアラーになる。デクレアラーは山札の2枚を表にして他の2人のディフェンダーに見せ、それからその2枚を手札に加え、かわりに不要な2枚を裏向けにして捨てる。それからデクレアラーは、ミゼールを宣言した場合を除き、ビッド時に出た最高の宣言と同じか、それ以上のコントラクトを宣言する(コントラクトブリッジとは異なり、デクレアラーの最後のビッドがそのままコントラクトになるとは限らないことに注意)。 プレイにおいて、デクレアラーは少なくともコントラクトで宣言した数のトリックを勝たなければならない。成功したら、デクレアラーはコントラクトによって決められた点数をプールポイントとして取得する。失敗したら、レミズ(ремиз)といって、アンダートリック数(コントラクトのトリック数から実際に取ったトリック数を引いたもの)にコントラクトの点数をかけたものをペナルティとして課される上、各ディフェンダーに対してヴィストポイントとして同じ点を支払う。 宣言より多くのトリックを取っても、ボーナス点は発生しない。 デクレアラーは、山札を見たあとにプレイを拒否することもできる。この場合、実際のプレイは行われず、デクレアラーには3トリックのアンダートリックに相当するペナルティが課されるが、ヴィストポイントは発生しない。
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