ヒウチダイとは? わかりやすく解説

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燧鯛

読み方:ヒウチダイ(hiuchidai)

ヒウチダイ科海水魚

学名 Hoplostethus mediterraneus


燵鯛

読み方:ヒウチダイ(hiuchidai)

ヒウチダイ科海水魚

学名 Hoplostethus mediterraneus


ヒウチダイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/31 22:13 UTC 版)

ヒウチダイ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: キンメダイ目 Beryciformes
: ヒウチダイ科 Trachichthyidae
: ヒウチダイ属 Hoplostethus
: ヒウチダイ H. japonicus
学名
Hoplostethus japonicus
Hilgendorf, 1879[1]
和名
ヒウチダイ
英名
Western Pacific roughy[2]
rosy soldier fish[3]

ヒウチダイ(燧鯛、Hoplostethus japonicus)は、キンメダイ目ヒウチダイ科に属する海水魚[3][4]

分類

ヒウチダイ科の魚は、FishBaseによれば8属52種[5]、日本で3属6種が知られている[6]

本種は1879年にフランツ・ヒルゲンドルフが新種記載した。

近縁のマルヒウチダイ(Hoplostethus crassispinus)はヒウチダイに比べ体の輪郭が全体的に丸く[7]、尾びれの後縁が黒くないことで本種と区別できる[3]

和名は、体形が火打石などの発火用具を入れる火打袋の形に似ていることに由来する[8][3]。別称として、コセ(静岡県蒲原)、ムギメシウオ(和歌山県和歌浦)、オタフク(高知市)、ヨロイウオ(高知市)などがある[9][10]。また静岡県沼津市戸田では、ハシキンメを「ゴソ」、本種を「アブラゴソ」と呼ぶ[11][12]

分布

茨城県より南の太平洋沿岸、沖縄舟状海盆東南アジア海域に分布する[3]。別の資料によれば関東以南以外に、オーストラリア北大西洋マデイラ諸島近海、地中海などでも知られているとある[4]

水深300から950メートルの海底[3]、あるいは100から600メートルの中・低層に生息する[8]

特徴

体は側扁し、頭部が大きく、頭部表面は骨質隆起に富み、吻端に一対の微弱な小棘がある[3][4]。肛門は臀鰭の直前にあり、その前方の腹縁には強い棘をもったウロコが連なって稜鱗を形成している[3][4]背鰭には細長い棘条が6本あり、後方ほど長くなっている[4]

色については、体の背方は暗青色で、体側と腹部は銀白色をしている[3]。あるいは体色は淡紅色をしている[8]。各鰭は淡紅色で、尾鰭の後端は暗色をしている[3]

体長は10から20センチメートルほどで、最大で30センチメートルほどになる[8]

利用

底引網で漁獲され、主にかまぼこなどの練り製品の原料となる[13][4][3]

脚注

  1. ^ Hoplostethus japonicus Hilgendorf, 1879” (英語). WoRMS. 2025年6月1日閲覧。
  2. ^ Hoplostethus japonicus Hilgendorf, 1879 Western Pacific roughy” (英語). FishBase. 2025年6月1日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k 岡村收・尼岡邦夫「ヒウチダイ」『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館https://kotobank.jp/word/%E3%83%92%E3%82%A6%E3%83%81%E3%83%80%E3%82%A4コトバンクより2025年6月1日閲覧 
  4. ^ a b c d e f 日比谷京「ヒウチダイ」『改訂新版 世界大百科事典』平凡社https://kotobank.jp/word/%E3%83%92%E3%82%A6%E3%83%81%E3%83%80%E3%82%A4コトバンクより2025年6月1日閲覧 
  5. ^ Family Trachichthyidae - Slimeheads” (英語). FishBase. 2025年6月1日閲覧。
  6. ^ 日本魚類館 2020, p. 178.
  7. ^ 岡村収・尼岡邦夫 編・監修『山溪カラー名鑑 日本の海水魚』山と溪谷社、1997年、ISBN 4-635-09027-2、157頁
  8. ^ a b c d 魚と貝の事典 2005, p. 317.
  9. ^ 魚と貝の事典 2005, pp. 317–318.
  10. ^ ヒウチダイ”. ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑. 2025年6月1日閲覧。
  11. ^ 三森亮介 (2014年5月23日). “美味しい深海──ヒウチダイvsハシキンメ”. 東京ズーネット. 2025年6月1日閲覧。
  12. ^ 深海魚の漁”. DEEP HEDA! 戸田地区深海魚活用推進協議会 公式ホームページ. 戸田観光協会. 2025年6月1日閲覧。
  13. ^ 魚と貝の事典 2005, p. 318.

参考文献



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