パレストロ級砲艦とは? わかりやすく解説

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パレストロ級砲艦

(パレストロ級装甲艦 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/02 18:26 UTC 版)

パレストロ級砲艦
リッサ海戦を描いた絵画。中央部に浮かんでいる船体が撃沈された「パレストロ」。
基本情報
艦種 装甲艦
前級 ローマ級
次級 プリンチペ・アメデオ級装甲艦
要目
排水量 常備:2,200トン(ヴァレーセ:2,000トン)
満載:2,600トン(ヴァレーセ:2,400トン)
全長 64.8m
垂線間長 61.0m
最大幅 13.0m
吃水 4.3m
機関方式 形式不明石炭専焼角缶2基
+レシプロ機関2基2軸推進
出力 930hp
最大速力 8.0ノット(機関航行のみ)
燃料 石炭:180トン
乗員 9名(士官)
251名(科員)
兵装 20.3cm鉄製単装ライフル砲2基
20.3cm鉄製単装滑腔砲2基
12cm鉄製単装滑腔砲1基
8cm青銅製単装砲2基
装甲 舷側:120mm(水線部)
司令塔:-mm
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パレストロ級イタリア海軍の装甲砲艦。一等装甲スクリュー砲艦。

概要

1864年4月に、来るべきヴェネツィア上陸作戦のために上陸用舟艇30隻、装甲自走浮き砲台「ゲッリエーラ(Guerriera)級」2隻、装甲砲艦2隻の整備が承認された。このうち装甲砲艦2隻が本級であり、国内の工業力が未発達であったイタリアフランスに発注した。

2,000トン台のサイズでありながら20.3cm砲4門と強力な火力を持っており、リッサ海戦では主力装甲艦に混じって参加した。この海戦で「パレストロ」は沈没したが、2番艦「ヴァレーゼ」は損傷を殆ど受けず、1870年のローマ侵攻作戦に参加した武勲艦である。

艦形

本級は、フランスで設計・建造された。基本構造は、製の船体の舷側に製の装甲板を張り、3本のバーク式帆走用マストと1本煙突を持つ装甲コルベットである。

顕著に突出した衝角を水面下に持つ艦首から、1番マストが配置された。ボイラー配置の関係で、1番マストのすぐ後方に1本煙突が配置されていた。船体中央部の操舵艦橋に2番マスト、後部に3番マストが配置された。

船体側面部には120mm装甲板が張られた砲門を持ち、船体中央部に20.3cm砲の砲門を片舷2箇所ずつの計4箇所開けていた。船内の砲郭部に20.3cm鉄製ライフル砲を単装砲架で2基、20.3cm鉄製滑腔砲を単装砲架で2基を装備していた。

同型艦

1886年4月にフランス、ラ・セーヌ・メディテラネ造船所にて起工、1865年9月5日進水、1866年1月28日就役、同年7月20日にリッサ海戦にて戦没。

  • ヴァレーゼ(Varese)

1886年8月にフランス、ラ・セーヌ・メディテラネ造船所にて起工、1865年12月23日進水、1866年6月1日就役、同年7月20日にリッサ海戦参加、1870年のローマ侵攻作戦に参加。1886年に病院船に類別変更。1891年に除籍後練習艦兼倉庫艦として使用。1901年に解体処分。

関連項目

参考文献

  • 「世界の艦船増刊第41集 イタリア戦艦史」(海人社)
  • 「Conway All The World's Fightingships 1860-1905」(Conway)

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