ハードドラッグとソフトドラッグとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ハードドラッグとソフトドラッグの意味・解説 

ハードドラッグとソフトドラッグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/21 04:30 UTC 版)

ハードドラッグ: hard drug)とソフトドラッグ: soft drug)は、ドラッグの分類方法の一つである。

定義

ハードドラッグとは、ドラッグの中でも身体的依存精神的依存が比較的強く、多くの国で医療目的以外での所持や使用が法律で規制されているものを指す。メタンフェタミンなどの覚醒剤コカインヘロインなどが該当する[1]

そのような薬物に比べ、比較的危険性が低いとされるのが、ソフトドラッグである。大麻(マリファナ)マジックマッシュルームなどがそうである[2]

ソフトドラッグという言葉は「危険性が低いドラッグ」「比較的安全なドラッグ」という印象を与えるが、それはあくまでもハードドラッグと比較しての話であり、ソフトドラッグも依存性、中毒性という意味でリスクのあるドラッグであることに変わりはない。代表的なソフトドラッグである大麻に含まれる成分が、重篤な症状を引き起こすとして警鐘を鳴らす研究もある[3]

反対に、ソフトドラッグである大麻などはゲートウェイドラッグと呼ばれることがある。これは大麻を「より刺激の強いハードドラッグへの入り口」として危険視する立場から用いられる用語である。

ハードドラッグ

ハードドラッグは、使用者に強い身体的、精神的依存を形成するなど深刻な健康リスクをもたらし、最悪の場合、使用者を死に至らしめる。ハードドラッグの中には、医療目的で使用されるものもあり、ヘロインやコカインは麻酔薬としても用いられるが、そのような目的によらない所持や使用は法律で規制されている。ハードドラッグの例として、 メタンフェタミンなどの覚醒剤ヘロインコカインモルヒネLSDなどが挙げられる。

これらに加え、アルコールニコチンもハードドラッグに含めるべきだ、という主張が一部の研究者や政治家から挙がっている[4]。フランス国立保健医療研究所のベルナールピエール・ロック教授は、アルコールやニコチンは大麻より危険だとする研究を報告している。アルコールやニコチンの危険性を主張する人々は、それらが「中毒性」と「死亡率との高い関連」の両方を持ち合わせており、その程度はヘロインやコカインに匹敵することを理由として挙げている。

ソフトドラッグ

ソフトドラッグという用語は、大麻シロシビンマジックマッシュルームメスカリン(サボテン麻薬を含む)、ジメチルトリプタミンに用いられる。MDMAカフェインもソフトドラッグに含まれることがある。

ソフトドラッグにも身体的、精神的依存がある。その程度はハードドラッグに比べ低いとされるが、ソフトドラッグのほとんどが、比較的高い治療係数(therapeutic indexes)と、高い半数致死量(LD50s)を持っている。

2006年、国連薬物犯罪事務所(UNODC)事務局長であるアントニオ・マリア・コスタ英語版は、ソフトドラッグとされる大麻について、作用が数十年前に比べて格段に強まっており、これを比較的害の少ない「ソフト」ドラッグとするのは誤りであり、その有害性はコカインやヘロインと大差ない、と発言した[5]

オランダの政策

ハードドラッグ・ソフトドラッグ二分論は、オランダの薬物政策において重要な意味を持っている。オランダでは法律と条約により、大麻に規制を設けているが、オランダアヘン法は、ドラッグをハードドラッグとソフトドラッグに分類し、量刑に差異をつけており、一定の条件の下で大麻の製造・流通・所持・使用が、寛大な処分を受ける。

しかしオランダ以外の国ではそのような分類はなされておらず、日本では薬物四法、すなわち覚醒剤取締法大麻取締法あへん法麻薬及び向精神薬取締法が薬物を規制している[6]アメリカでは規制物質法に基づき、スケジュールI~Vに分類されている。

関連項目

脚注

  1. 「お菓子中毒」のまったく穏やかでないリスク お菓子断ちをしてみて初めて気づく禁断症状”. 東洋経済オンライン (2019年9月1日). 2026年7月21日閲覧。
  2. 青少年の薬物乱用の実態とその対策について”. 豊橋市薬剤師会. 2026年7月21日閲覧。
  3. ソフトドラッグでもやはり危険 マリファナがもたらす重篤な症状”. 筑波大学 (2017年9月22日). 2026年7月21日閲覧。
  4. イギリスBBCの記事'Treat nicotine as a hard drug'より
  5. 国連広報資料2006年6月27日 「2006年世界薬物報告を発表」より
  6. 薬物四法とは?2024年12月施行の大麻取締法改正についても解説”. JIN国際刑事法律事務所 (2024年10月11日). 2026年7月21日閲覧。



英和和英テキスト翻訳

英語⇒日本語日本語⇒英語

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ハードドラッグとソフトドラッグ」の関連用語

ハードドラッグとソフトドラッグのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ハードドラッグとソフトドラッグのページの著作権

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのハードドラッグとソフトドラッグ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2026 GRAS Group, Inc.RSS