ネアンデルタール人作成説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 15:05 UTC 版)
「洞窟壁画」の記事における「ネアンデルタール人作成説」の解説
近年、壁画表面を覆う薄い石灰質を最新の年代測定法で調査した結果、洞窟壁画の一部が4万800年以上前に書かれていたことが判明した。この計測が正しいとすれば、これまで最古と見られていたショーヴェ洞窟よりも1万年近く古い。当時、ヨーロッパ大陸では依然としてネアンデルタール人が優勢であり、人類はアフリカ大陸から移住し始めたばかりであった。そのため、ヨーロッパにおける洞窟壁画の幾つか、少なくともスペインのエルカスティーヨ洞窟の壁画については、ネアンデルタール人によって作成された可能性があるという。一方、ヨーロッパ大陸に30万年間も生息し続けていたネアンデルタール人が突如として約4万年前から壁画を描き始めたとは考えにくい、と否定的な見解を述べる研究者もいる。なお、約4万年前の時点でも、人類には既に壁画作成の技術があったと考えられている。以上の仮説は、『サイエンス』誌上において掲載された。
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