トレリス図
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/12 10:06 UTC 版)
畳み込みエンコーダは一種の有限オートマトンである。n 個のバイナリセルのあるエンコーダは、2n の状態を持つ。 図1のエンコーダを例として説明すると、このエンコーダの左のメモリセル(m0)に '1'、右端のメモリセル(m-1)に '0' が格納されているとする。m1 は現在の値そのものであり、実際にはメモリセルではない。このときの状態を "10" で表す。入力ビットの値によって、次の状態は "01" か "11" になる。つまり、考えられるあらゆる状態を考慮したとき、それらの間に必ず遷移(エッジ)が存在するわけではない(例えば、 "10" 状態から "10" 状態への遷移はあり得ない)。 全ての可能な遷移は右図で示される。 実際に符号化された列は、この図での経路で示される。妥当な経路は右図では赤で示されている。 この図は「復号」に関する考え方を与えてくれる。受信したビット列がこの図に適合しない場合、誤りがあることがわかり、最も近い「正しい」ビット列を選ばなくてはならない。実際の復号アルゴリズムもこの考え方を定式化したものである。
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