トランスニストリア国境関税問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 23:10 UTC 版)
「沿ドニエストル共和国」の記事における「トランスニストリア国境関税問題」の解説
2005年のモルドバとウクライナの合意により、沿ドニエストル共和国の企業は、モルドバの税関当局に登録すれば、輸出品にEUの貿易優遇措置を受けられるという新しい関税制度が導入された。この合意はモルドバ・ウクライナ国境監視ミッション(英語版)(EUBAM)が実施された後に履行された。 2006年3月3日、ウクライナは沿ドニエストル共和国との国境に新しい関税規則を導入した。ウクライナは2005年12月にウクライナとモルドバの間で合意された共同関税議定書の実施の一環として、モルドバの税関で処理された書類のみを用いて沿ドニエストル共和国から商品を輸入することを宣言した。米国、欧州連合、OSCEはウクライナのこの動きを承認したが、沿ドニエストル共和国とロシアは、この行為を「経済封鎖」と呼んだ。 3月4日、沿ドニエストル共和国はモルドバとウクライナの輸送を沿ドニエストル共和国の国境でブロックすることでこれに対抗した。沿ドニエストル共和国のブロックは2週間後に解除された。しかし、モルドバ・ウクライナのブロックは依然として残っており、双方の間の地位協定交渉の進展を妨げている。 規制後の数ヶ月間、沿ドニエストル共和国からの輸出は激減した。沿ドニエストル共和国はこの地域における「人道的大惨事」を宣言し、モルドバはこの宣言を「意図的な誤報」と呼んだ。
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