デーンの非ルジャンドル幾何
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/21 05:10 UTC 版)
「デーン平面」の記事における「デーンの非ルジャンドル幾何」の解説
同じ論文に於いて、デーンは非ルジャンドル幾何の例も構成している。これは、ある点を通り別の直線と交わらない無限本の直線が存在する(平行線公準が破れている)が、三角形の内角和が π {\displaystyle \pi } を超えるようなものである。 Ω ( t ) {\displaystyle \Omega (t)} 上のリーマンの楕円幾何は Ω ( t ) {\displaystyle \Omega (t)} 上の射影平面から構成され、これは ( x : y : 1 ) {\displaystyle (x:y:1)} の形の点に"無限遠にある直線"を付け加えたアファイン平面と同一視できる。これはいかなる三角形の内角の和も π {\displaystyle \pi } を超えるという性質を持つ。非ルジャンドル幾何は、このアファイン部分空間の点 ( x : y : 1 ) {\displaystyle (x:y:1)} で t x {\displaystyle tx} と t y {\displaystyle ty} がともに有限であるものからなる。(ここで t {\displaystyle t} は恒等関数によって表現される Ω ( t ) {\displaystyle \Omega (t)} の元である。)ルジャンドルの定理は三角形の内角和が高々 π {\displaystyle \pi } であることを述べるが、これはアルキメデスの公理を仮定するものである。デーンの例は、ルジャンドルの定理がアルキメデスの公理を除くと成立しない可能性があることを示している。
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