デイリー・ニューズ_(イギリス)とは? わかりやすく解説

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デイリー・ニューズ (イギリス)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/04/09 12:45 UTC 版)

The Daily News
種別 日刊紙
編集者 チャールズ・ディケンズ
John Forster
設立 1846年1月21日
政治的傾向 革新中道
廃刊 1912年(他紙吸収による紙名の一部改変)
1930年(合併)
1858年の紙面

デイリー・ニューズ』(The Daily News) は、かつて発行されていたイギリス新聞、日刊全国紙。『ロンドン・デイリー・ニューズ』(London Daily News) とも称される[1][2]

『ニューズ』紙は、1846年1月21日チャールズ・ディケンズによって創刊され[2]、初代編集長もディケンズが務めた。この新聞は、右寄りの立場を取っていた『モーニング・クロニクル』(Morning Chronicle) に対抗し、当時の「革新派」(18世紀末から19世紀における意味での Radicalism)の立場に立つものとして構想された。当初は商業的にうまく行かず、創刊から17号まで編集長だったディケンズは、ジャーナリズムの経験がより豊富であった友人ジョン・フォスター (John Forster) にその座を譲った。フォスターはその後1870年まで永く編集長を務めた[3]1930年に『デイリー・クロニクル』と合併し、『ニュース・クロニクル』(News Chronicle) となった。同紙の最盛期には、チャールズ・マッケイ (Charles Mackay)、ハリエット・マーティノー (Harriet Martineau)、ジョージ・バーナード・ショーH・G・ウェルズギルバート・ケイス・チェスタートンら、名だたる改革派の作家たちが同紙に寄稿していた。1870年には『モーニング・スター』(Morning Star) を吸収合併した[4]

1901年クエーカーで、チョコレート製造業で成功していたジョージ・キャドバリーが『ニューズ』紙を買い取り、同紙を、高齢年金生活者のために論陣を張り、搾取工場(スウェットショップ)労働(sweatshop labour)に反対する手段として利用した。キャドバリーは平和主義者として(第二次)ボーア戦争に反対しており、『ニューズ』紙もその立場に倣った[5]

1906年、『ニューズ』紙はクイーンズ・ホール (Queen's Hall) を会場に、搾取工場労働についての展覧会を開催した。この展覧会は、女性参政権運動を強める効果をもたらしたとされている。1909年、『ニューズ』紙は(ハンガー・ストライキを行う女性参政権活動家への)強制給餌 (force-feeding) を非難すべきではないという立場をとったときには、H・N・ブレイルズフォード (H. N. Brailsford) とH・W・ネヴィンソン (H. W. Nevinson) が同紙を去った[6]

1912年、『ニューズ』紙は『モーニング・リーダー』(Morning Leader) と合併し、しばらくの間『デイリー・ニューズ・アンド・リーダー』(Daily News and Leader) という紙名になった[3]1928年には『ウエストミンスター・ガゼット』(Westminster Gazette)と合併し、1930年にはさらに『デイリー・クロニクル』と合併して、中道左派の新聞『ニューズ・クロニクル』 (News Chronicle) が成立した[6]

1911年から1930年まで会長を務めたエドワード・キャドバリーは、ジョージ・キャドバリーの長男である[7]

歴代編集長

出典・脚注

  1. ^ Welcome to Charles Dickens Literature”. Charles Dickens Literature. 2012年4月9日閲覧。
  2. ^ a b London Daily News”. Rossetti archive. 2012年4月9日閲覧。
  3. ^ a b London Daily News: General Description, Rossetti Archive.Undated.Accessed: 2007-09-14.
  4. ^ "Newspapers", 1911 Britannica, vol 19 p 559
  5. ^ Kevin Grant (2005). A civilised savagery: Britain and the new slaveries in Africa, 1884-1926. Routledge. p. 110. ISBN 0415949017. 
  6. ^ a b Elizabeth Crawford, The Women's Suffrage Movement, p.453.
  7. ^ “Mr Edward Cadbury”. Glasgow Herald: p. 4. (1948年11月21日). http://news.google.com/newspapers?id=hGlAAAAAIBAJ&sjid=gpgMAAAAIBAJ&pg=1579,4864470&dq=edward-cadbury&hl=en 2012年4月9日閲覧。 

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