チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏
チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/09 05:40 UTC 版)
『チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏』(チーズケーキのようなかたちをしたぼくのびんぼう)は、村上春樹の短編小説ないしはエッセイ。著者自身は「短い小説(のようなもの)」と呼んでいる[1]。
注釈
- ^ 村上はゴダールの映画をよく比喩に用いる。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』には次のような記述がある。「ちびは一言も口をきかずに、煙草の先端が燃えていくのをじっと見つめていた。ジャン・リュック・ゴダールの映画ならここで『彼は煙草が燃えていくのを眺める』という字幕が入るところだが、幸か不幸かジャン・リュック・ゴダールの映画はすっかり時代遅れになってしまっていた。」[3]
- ^ ゴダールに言及のあるその他の作品の例。「『だからといってわたしのことを嫌いになったりしないでね』とすみれは言った。彼女の声はジャン・リュック・ゴダールの古い白黒映画の台詞みたいに、ぼくの意識のフレームの外から聞こえてきた。」[4]
- ^ また、雑誌発表時の『羊をめぐる冒険』には次のような記述がある(単行本以降は別の表現に差し替えられた)。「海のかわりに埋立地と高層ビルが見えた。まるでジャン・リュック・ゴダールの『アルファヴィル』みたいな眺めだった。」[5]
- ^ ゴダールとは述べていないものの、別の短編で次のような比喩が見られる。「テレビ・カメラは静止したまま彼女の腰から上を我慢強い肉食動物のような視線でじっと捉えていた。アングルの移動もなければ、前進も後退もない。それはまるで一昔前のヌーベル・バーグ映画みたいな感じだった。」[6]
出典
- 1 チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏とは
- 2 チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏の概要
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