チラコイド膜内の局在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/01 05:48 UTC 版)
「アンテラキサンチン」の記事における「チラコイド膜内の局在」の解説
キサントフィルサイクルは、葉緑体中のチラコイド膜内で行われる他の光色素反応と連動して行われる。アンテラキサンチンがチラコイド膜に与える熱及び光安定能は、ビオラキサンチンよりも高く、ゼアキサンチンよりも低い。 アンテラキサンチンを中間体とするキサントフィルサイクルの反応は、光や放射への曝露の変化に対する応答であり、チラコイド内部のpHを変化させる。キサントフィルサイクルによる光防護能の変化により植物は自身の光合成のための光取込みを調整することができる。 葉緑体の大部分は、葉や茎の表皮の直下にある葉肉組織に局在する。チラコイドは葉緑体に含まれるため、アンテラキサンチンやその他の光合成色素は太陽の放射に多くさらされる植物の葉に最も多く含まれる。 アンデス山脈の高高度でのタンポポの研究で、高度1600mの北西に面する斜面の日照が大きい葉ではアンテラキサンチンの含量が高く、3600mの頂上ではさらに含量が高いことが明らかになった。
※この「チラコイド膜内の局在」の解説は、「アンテラキサンチン」の解説の一部です。
「チラコイド膜内の局在」を含む「アンテラキサンチン」の記事については、「アンテラキサンチン」の概要を参照ください。
- チラコイド膜内の局在のページへのリンク