ダルド_(CIWS)とは? わかりやすく解説

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ダルド (CIWS)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/22 03:22 UTC 版)

ベネズエラ海軍マリスカル・スクレ
ヘリ格納庫の左右に配置された40mm連装機関砲は、煙突の斜め後方にあるRTN-20X レーダーの射撃指揮を受ける
※煙突の直後にある一回り大きな皿型レーダーはアルバトロス PDMS用のRTN-10X

ダルドイタリア語: DARDO)は、イタリアのセレニア(現在のSELEX エルサグ)社が開発した射撃指揮システム(FCS)[1][2]。同国ブレーダ社の70口径40mm連装機関砲と組み合わされて、近接防空システム(CIWS)を構成する[1][2]

概要

本システムの特徴は、(ファランクスに代表されるような)従来のCIWSが自己完結型システムを指向していたのに対し、捕捉レーダーとFCS、機関砲を分散配置し、艦のシステムと統合している点にある[3]

上記の特徴から、ダルド・システムは、いわば同社のNA-10砲射撃指揮システム(GFCS)のCIWS バージョンとも表現できるものになっており、捕捉レーダーとしてはSバンドRAN-10S火器管制レーダーとしてはXバンドのRTN-20X、機関砲としては70口径40mm連装機関砲(コンパクト・フォーティー)が用いられる[1][2]。また中国人民解放軍海軍およびタイ王国海軍の採用モデルでは、それぞれ山寨化された347型レーダー、360型レーダー、76A式37mm連装機関砲に置き換えられる[2][4]。なお、電子攻撃を受けている状況を想定して、電子光学(EO)式の副方位盤も組み込まれる。情報処理装置としては18ビットの電子計算機が採用されており、目標捕捉レーダーからの情報に基づき10個の目標を同時追尾可能である。交戦は全自動化も可能とされている。なお、操作コンソールはNA-10のものと類似している[1]

また、火器管制レーダーをより大出力のRTN-30XとしたNA-30 FCSもダルド-Eと称されることがあり、この場合、機関砲のかわりに62口径76mm単装速射砲(スーパー・ラピッド砲)が用いられる[2]

採用国と搭載艦艇

脚注

注釈

  1. ^ a b c 後日装備

出典

  1. ^ a b c d Friedman 1997, p. 307.
  2. ^ a b c d e Hooton 1998, §COMMAND, SURVEILLANCE AND WEAPON CONTROL SYSTEMS, ITALY.
  3. ^ 海人社 2003.
  4. ^ 陸 2011.

参考文献

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、ダルド (CIWS)に関するカテゴリがあります。


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