ダブラーの除去
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/11/19 05:25 UTC 版)
「ウィルソン・フェルミオン」の記事における「ダブラーの除去」の解説
上記の作用に対して、自由場 (Uμ=1)における運動量表示を求めると、 となる。 この式は、4成分運動量pμに対して、p=(0,0,0,0)の解は質量Mの粒子として現れるが、残りの15個のダブラーp=(π/a,0,0,0)、(0,π/a,0,0)、……、(π/a,π/a,π/a,π/a)については、質量がrに比例して増加した粒子として存在していることを表している。つまり、物理的な粒子に対応する極と質量が運動量に依存するダブラーの(無次元化された)質量は となり、ダブラーは連続極限(a→0)において無限大の質量を持つことが分かる。これより、無限大の質量を持つダブラーは低エネルギーの物理現象に寄与できなくなる。 ここで注意しなければならないのは、元々16個あったダブラーのうちの1個が質量が発散しない物理的な粒子となったのは、無次元化した質量Mの選び方による人為的な結果であるということである。16個のダブラーの質量は、M/aが1個、(M+2r)/aが4個、(M+4r)/aが6個、(M+6r)/aが4個、(M+8r)/aが1個であるが、m→M/aと無次元化する代わりに、m→(M+2r)/aとすれば、連続極限において4個の物理的な粒子と12個のダブラーから構成される理論となる。
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