シークレット・ストーリーとは? わかりやすく解説

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シークレット・ストーリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 15:45 UTC 版)

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シークレット・ストーリー
パット・メセニースタジオ・アルバム
リリース
録音 1991年秋-1992年冬
ジャンル ジャズフュージョンワールドミュージック
時間
レーベル ゲフィン・レコード
プロデュース パット・メセニー
専門評論家によるレビュー
パット・メセニー アルバム 年表
クエスチョン・アンド・アンサー
(1990年)
シークレット・ストーリー
(1992年)
ゼロ・トレランス・フォー・サイレンス
(1994年)
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シークレット・ストーリー』(Secret Story)は、1992年にリリースされたパット・メセニーのアルバムで、1993年にグラミー賞のベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバムを受賞した。すべての音楽がメセニー(1曲で共同クレジット)によって作曲されており、彼の最も野心的かつ成功したスタジオ・アルバムの1つであり、ジャズロックワールドミュージックの要素を統合している。演奏面では、カンボジア・ロイヤル・バレエのピン・ペアト・オーケストラ、ロンドン管弦楽団とその指揮者ジェレミー・ルボック、カンボジア王宮の合唱団、トゥーツ・シールマンスライル・メイズとのコラボレーションが含まれている。

背景

オープニング曲「アバヴ・ザ・トゥリートップス」は、カンボジアのスピリチュアル・ソングをアレンジしたもの。「アントニア」などの他の作品は、東ヨーロッパの影響を受けている。日本のピアニストにして歌手である矢野顕子が「アズ・ア・フラワー・ブロッサムズ」に参加し、アルバムで唯一の共作クレジットを獲得している。矢野はそれ以前にも、1991年のアルバム『LOVE LIFE』の「いいこ いいこ(GOOD GIRL)」「愛はたくさん(LOTS OF LOVE)」「LOVE LIFE」や、2曲のメセニー・カバー、『WELCOME BACK』(1989年)の「“It's For You”」(メセニーはアルバムのその他2曲でも演奏がフィーチャーされている)と『SUPER FOLK SONG』(1992年)の「PRAYER」で、メセニーとコラボレーションしていた。アルバムのオーケストラ・アレンジはジェレミー・ルボックが行った。

メセニーはコンサート・ツアーで『シークレット・ストーリー』を取り上げ、ニュージャージー州ニューブランズウィックでのライブ・パフォーマンスがビデオとして録画され発売されている。『シークレット・ストーリー・ライヴ』と呼ばれるこのフィルムは、2001年にDVDで再発された。

このアルバムは、1995年12月1日にRIAAによってゴールド認定された[4]

反響

オールミュージックのレビュアーであるトム・ジュレックは、アルバムに星4.5を授与した[1]

リマスター

2007年9月、アルバムは、大幅にレタッチされたミックスと、同じセッションからの5つの未発表曲のボーナスCDとともに再発された。リマスターはWEAとノンサッチ・レコードから発売された。

収録曲

全作曲: 特記以外はパット・メセニー
# タイトル 作詞 作曲・編曲 時間
1. 「アバヴ・ザ・トゥリートップス - "Above the Treetops"」   特記以外はパット・メセニー
2. 「フェイシング・ウエスト - "Facing West"」   特記以外はパット・メセニー
3. 「カシードラル・イン・ア・スーツケース - "Cathedral in a Suitcase"」   特記以外はパット・メセニー
4. 「ファインディング・アンド・ビリーヴィング - "Finding and Believing"」   特記以外はパット・メセニー
5. 「ザ・ロンゲスト・サマー - "The Longest Summer"」   特記以外はパット・メセニー
6. 「サンライト - "Sunlight"」   特記以外はパット・メセニー
7. 「レイン・リヴァー - "Rain River"」   特記以外はパット・メセニー
8. 「オールウェイズ・アンド・フォーエヴァー - "Always and Forever"」   特記以外はパット・メセニー
9. 「シー・ザ・ワールド - "See the World"」   特記以外はパット・メセニー
10. 「アズ・ア・フラワー・ブロッサムズ - "As a Flower Blossoms (I Am Running to You)"」(パット・メセニー、矢野顕子)   特記以外はパット・メセニー
11. 「アントニア - "Antonia"」   特記以外はパット・メセニー
12. 「ザ・トゥルース・ウィル・オールウェイズ・ビー - "The Truth Will Always Be"」   特記以外はパット・メセニー
13. 「テル・ハー・ユー・ソー・ミー - "Tell Her You Saw Me"」   特記以外はパット・メセニー
14. 「ノット・トゥ・ビー・フォーガトゥン - "Not to Be Forgotten (Our Final Hour)"」   特記以外はパット・メセニー

付記

  • 2007年のデラックス・エディション再発盤のボーナスCD。小冊子とパッケージのボーナス・ディスクの2〜4曲目の番号表記が間違っている。以下のトラック・リストが、ディスクに表示される通りのもの[5][6]
ボーナス・ディスク
全作曲: パット・メセニー。
# タイトル 作詞 作曲・編曲 時間
1. 「バック・イン・タイム - "Back in Time"」   パット・メセニー
2. 「ルック・アヘッド - "Look Ahead"」   パット・メセニー
3. 「アンダースタンディング - "Understanding"」   パット・メセニー
4. 「ア・チェンジ・イン・サーカムスタンス - "A Change in Circumstance"」   パット・メセニー
5. 「アズ・イフ・イット・ワー・ジ・エンド - "Et si c’était la fin (As If It Were the End)"」   パット・メセニー

パーソネル

  • パット・メセニー (Pat Metheny) - ギター、ベース、キーボード
  • アーマンド・マーサル (Armando Marçal) - パーカッション (1–7、9、12曲目)
  • スティーヴ・ロドビー (Steve Rodby) - ダブルベース、ベース (4-7、9、11曲目)
  • ポール・ワーティコ (Paul Wertico) - ドラム (4–5、7–9、11曲目)
  • ナナ・ヴァスコンセロス (Naná Vasconcelos) - パーカッション (1、4–5、10–12曲目)
  • スティーヴ・フェローン (Steve Ferrone) - ドラム (3–5、12曲目)
  • ウィル・リー (Will Lee) - ベース (4、6、12曲目)
  • ギル・ゴールドスタイン (Gil Goldstein) - アコーディオン (4、7、9曲目)
  • ライル・メイズ (Lyle Mays) - ピアノ、キーボード (2、6曲目)
  • トゥーツ・シールマンス (Toots Thielemans) - ハーモニカ (8、11曲目)
  • チャーリー・ヘイデン (Charlie Haden) - ダブルベース (1、8曲目)
  • ダニー・ゴットリーブ (Danny Gottlieb) - シンバル・ロール、パーカッション (3、11曲目)
  • マーク・レッドフォード (Mark Ledford) - ボーカル (3、4曲目)
  • ライアン・カイザー (Ryan Kisor) - トランペット、フリューゲルホルン (9曲目)
  • マイク・メセニー (Mike Metheny) - トランペット、フリューゲルホルン (9曲目)
  • マイケル・モスマン (Michael Mossman) - トランペット、フリューゲルホルン (9曲目)
  • デイヴ・バーゲロン (Dave Bargeron) - トロンボーン、チューバ (9曲目)
  • トム・マローン (Tom Malone) - トロンボーン (9曲目)
  • デイヴ・テイラー (Dave Taylor) - バス・トロンボーン (9曲目)
  • ジョン・クラーク (John Clark) - フレンチホルン (9曲目)
  • アンディ・フィンドン (Andy Findon) - フルート (7曲目)
  • ステイラ・カンガ (Skaila Kanga) - ハープ (13曲目)
  • アンソニー・ジャクソン (Anthony Jackson) - コントラバス・ギター (9曲目)
  • サミー・メレンディーノ (Sammy Merendino) - ドラム (6曲目)
  • 矢野顕子 (Akiko Yano) - ボーカル (10曲目)

テクニカル

受賞歴

グラミー賞

受賞年 カテゴリー
1993 ベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム

脚注

  1. ^ a b Jurek, Thom (2011年). “Secret Story - Pat Metheny | AllMusic”. Musical review. AllMusic. 2011年7月19日閲覧。
  2. ^ Larkin, Colin (2007). Encyclopedia of Popular Music (5th ed.). Omnibus Press. ISBN 978-0857125958 
  3. ^ Cook, Richard; Morton, Brian (2008). The Penguin Guide to Jazz Recordings (9th ed.). Penguin. p. 995. ISBN 978-0-141-03401-0 
  4. ^ Gold & Platinum - RIAA”. RIAA. 2017年5月19日閲覧。
  5. ^ Pat Metheny – Secret Story”. Discogs. 2017年9月14日閲覧。
  6. ^ Secret Story by Pat Metheny”. Nonesuch Records. Nonesuch Records. 2017年10月4日閲覧。
  7. ^ Pat Metheny - Secret Story”. Musical review. Discogs.com. 2014年5月9日閲覧。



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