シナーラ (帆船)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > シナーラ (帆船)の意味・解説 

シナーラ (帆船)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 03:43 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

シナーラ(Cynara)は1927年に英国で建造された2本マストの木製の大型ヨット帆船である。リビエラ所有のプライベート船で、2015年にリビエラがレストア(本格修復)プロジェクトを立ち上げ、2020年レストア完了。優雅で美しい姿から「海の貴婦人」と呼ばれている。日本で唯一の現存する木造大型帆船であり、日本で唯一レストアされたクラシックヨット。

CYNARA(シナーラ)
基本情報
船種 ガフリグケッチ
所有者 リビエラ
建造所 Camper & Nicholsons造船所
母港 リビエラシーボニアマリーナ(神奈川県三浦市小網代湾)
経歴
就航 1927年4月
現況 レストア完了
要目
総トン数 73トン
全長 96フィート(29.26メートル)
全幅 18.7フィート(5.69メートル)
推進器 帆走
テンプレートを表示

概要

キャンパー・アンド・ニコルソンのチャールズ・ニコルソンが設計し、木材の吟味から10年以上の時を経て建造され、1927年4月にイギリスのサウザンプトン近辺で進水した[1]

画像中央が油壷湾、画像右上がシーボニアマリーナ。

何人ものオーナーの手を渡り、地中海でチャーターヨットとして活躍していた頃、シーボニアマリーナ(神奈川県三浦市油壷)を手中に収めた西武マリーナ旗艦としてシナーラを入手。1973年1月27日にイギリスのリミントンから出港し、大西洋カリブ海パナマ運河太平洋を横断し、195日後の8月10日に三浦市の三崎港に入港した[2]

来日後は西武グループの広告塔として北海道から沖縄県まで日本各地の港を訪れ[2]、その後はシーボニアマリーナを母港として、クルージング事業や船上ウエディング、パーティー会場、時にはテレビのロケや雑誌の撮影に利用され続けた[2]バブル崩壊とともに2001年に西武グループが解体されると、リビエラが事業継承した際に本船も所有することとなった[1]

経年劣化などから、リビエラは2015年2月に修復プロジェクトを立ち上げ、2017年1月にシナーラを海から上架して修復作業を開始[1]。日本へのレストア技術伝承を目的に世界11ヵ国から船大工を招聘してレストア作業を進め[3]、2020年にレストアを完了した。

建造当時のチーク材を92%残したレストア事業は、2021年4月15日にイギリスの「Classic Boat Awards 2021」にて帆船レストア・オブ・ザ・イヤーを受賞した[4]

脚注

  1. ^ a b c CYNARA”. リビエラグループ. 2020年7月20日閲覧。
  2. ^ a b c History | Cynara.jp”. cynara.jp. 2020年7月20日閲覧。
  3. ^ 「シナーラ」修復プロジェクト”. リビエラ. 2020年7月20日閲覧。
  4. ^ Classic Boat Awards Winners” (英語). awards.classicboat.co.uk. 2021年12月1日閲覧。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  シナーラ (帆船)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「シナーラ (帆船)」の関連用語

シナーラ (帆船)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



シナーラ (帆船)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのシナーラ (帆船) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS