ザ・タイムス (ボーカルグループ)とは? わかりやすく解説

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ザ・タイムス (ボーカルグループ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/15 20:08 UTC 版)

ザ・タイムス
1969年撮影
基本情報
出身地 アメリカ合衆国
ペンシルベニア州
フィラデルフィア
ジャンル R&Bソウルミュージック
活動期間 1956年 – 現在
レーベル Cameo-Parkway
コロムビアRCAMGM
メンバー アルバート・ベリー
ノーマン・バーネット
旧メンバー ドナルド・バンクス(死去)
ジョージ・ヒラード(死去)
ジョージ・ウィリアムズ(死去)

ザ・タイムス (The Tymes) は、アメリカ合衆国ソウルミュージックのボーカルグループで、本国のみならずイギリスでも人気を博した。米英両国のチャートにおいて、それぞれ異なる1曲だけがチャート首位に立ったという、数少ない例のひとつとなっている[1]

初期のキャリア

このグループは、ペンシルベニア州フィラデルフィアで結成された。1956年には、ドナルド・バンクス (Donald Banks)、アルバート・ベリー (Albert Berry)、ノーマン・バーネット (Norman Burnett)、ジョージ・ヒラード (George Hilliard) という編成でザ・ラティニアーズ (the Latineers) として活動していた[2]。その後、4年間にわたってフィラデルフィアのナイトクラブなどで活動していたが、1960年に至り、新たなリード・ボーカリストとしてジョージ・ウィリアムズ (George Williams) を加え、グループ名をザ・タイムスに改めた[2]

ザ・タイムスは、1963年にアメリカ合衆国のBillboard Hot 100で首位となり、百万枚以上を売り上げた「なぎさの誓い (So Much in Love)」[3]1957年ジョニー・マティスの代表的なヒット曲を取り上げた「ワンダフル・ワンダフル (Wonderful! Wonderful!)」、「Somewhere」、「You Little Trustmaker」、「Ms Grace」など、1960年代から1970年代にかけてイギリスでもヒット曲を出した。一連のイギリスでのヒット曲の最後となった「Ms Grace」は、イギリスにおける最大のヒットとなり、1975年全英シングル・チャートの首位に達したが[3]Billboard Hot 100 には、辛うじてチャート入りしたものの「なぎさの誓い」の成功には及ばなかった。「Ms Grace」は、アメリカ合衆国のチャートでは目立った動きになならなかったが、地元カロライナのビーチ・ミュージック英語版のシーンでは地域的なヒットとなった。

ザ・タイムスは、ザ・ジュエルズ (The Jewels)、ないし、ビリー・アボット・アンド・ザ・ジュエルズ (Billy Abbott and The Jewels) 名義の活動もあり、1曲だけだが Billboard Hot 100 にもキャッシュボックスのトップ100にもチャート入りした1963年7月の「Groovy Baby」がヒットしている[4][5]

後年のキャリア

「なぎさの誓い」は、2001年世紀の歌の1曲に選ばれた。2005年、ザ・タイムスはボーカルグループの殿堂英語版入りを果たした。その後も、存命のオリジナル・メンバーであるベリーとバーネットを中心に公演を続けている。2003年公共放送サービス (PBS) の特別番組『My Music: Love Songs of the 50s and 60s』にも出演したが、これは、オリジナル・メンバー5人が揃った最も遅い時期のライブ・パフォーマンスのひとつとなった。

死去したメンバー

ディスコグラフィ

シングル

シングル(A面/B面)
特記のない限り、同じアルバムに収録
最高位 アルバム
US UK
1963 "So Much In Love"(なぎさの誓い
b/w "Roscoe James McClain"(ジェームスマックレインの歌)(アルバム未収録)
1 21 So Much In Love
"Wonderful! Wonderful!"(ワンダフル・ワンダフル
b/w "Come With Me To The Sea"(夜のなぎさ) (from Somewhere)
7
"Somewhere"
b/w "View From My Window" (from Tymes Biggest Hits)
19 Somewhere
"Isle Of Love"
b/w "I'm Always Chasing Rainbows"
1964 "To Each His Own"
b/w "Wonderland Of Love"
78 Non-album tracks
"The Magic Of Our Summer Love"
b/w "With All My Heart"
99
"Here She Comes"
b/w "Malibu"
92
"The Twelfth Of Never"
b/w "Here She Comes" (Non-album track)
So Much In Love
1966 "Pretend"
b/w "Street Talk"
Non-album tracks
"A Touch Of Baby"
b/w "What Would I Do"
1967 "This Time It's Love"
b/w "These Foolish Things (Remind Me Of You)"
1968 "People"
b/w "For Love Of Ivy"
39 16 People
1969 "God Bless The Child"
b/w "The Love That You're Looking For"
(Ain't Gonna Find It Here)"
"If You Love Me Baby"
b/w "Find My Way"
Non-album tracks
1970 "Most Beautiful Married Lady"
b/w "Love Child"
1971 "She's Gone"
b/w "Someone To Watch Over Me"
1974 "You Little Trustmaker"
b/w "The North Hills"
12 18 Trustmaker
"Ms. Grace"
b/w "The Crutch"
91 1
1975 "Someway, Somehow I'm Keepin' You"
b/w "Interloop!"
"God's Gonna Punish You"
b/w "If I Can't Make You Smile"
41[3] Tymes Up
1976 "It's Cool"
b/w "Good Morning Dear Lord"
68[9]
"Only Your Love"
b/w "Goin' Through The Motions"
"Savannah Sunny Sunday"
b/w "Love's Illusion"
Turning Point
1977 "How Am I To Know (The Things A Girl In Love Should Know)"
b/w "I'll Take You There"
Diggin' Their Roots

Billboard 200 に入ったアルバム

  • So Much in Love (1963) - #15
  • Somewhere (1964) - #122
  • The Sound of The Wonderful Tymes (1964) - #117[9]

脚注

  1. ^ Rice, Jo (1982). The Guinness Book of 500 Number One Hits (1st ed.). Enfield, Middlesex: Guinness Superlatives Ltd. p. 164. ISBN 0-85112-250-7 
  2. ^ a b c Ron Wynn. “The Tymes | Biography”. AllMusic. 2014年1月31日閲覧。
  3. ^ a b c Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums (19th ed.). London: Guinness World Records Limited. p. 572. ISBN 1-904994-10-5 
  4. ^ Whitburn, Joel (2003). Top Pop Singles 1955 - 2002. Menomonee Falls, Wisconsin: Records Research. pp. vii, 4. ISBN 0-89820-155-1 
  5. ^ Downey, Pat; Albert, George; Hoffmann, Frank W (1994). Cash Box pop singles charts, 1950–1993. Libraries Unlimited. p. 1. ISBN 978-1-56308-316-7 
  6. ^ The Dead Rock Stars Club - 2011 July To December”. 2015年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月9日閲覧。
  7. ^ Donald Banks, 72, vocalist with the Tymes - Philly.com”. Articles.philly.com (2011年11月1日). 2014年1月31日閲覧。
  8. ^ Have You Heard?”. Beachmusic45.com. 2015年10月10日閲覧。
  9. ^ a b The Tymes | Awards”. AllMusic. 2014年1月31日閲覧。

関連項目

外部リンク




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